放送メディア通信委員会は7月2日、統一TVに対する放送チャンネル使用事業者(PP)登録取消処分を取り消した控訴審判決について、上告しない方針を明らかにした。これにより判決は確定し、統一TVは同日付でPPとしての地位を回復した。
同委は同日、統一TVが起こしたPP登録取消処分の取消訴訟を巡り、法務部に上告放棄の意見を提出したと発表した。
ソウル高等法院行政6-1部は6月10日、統一TVが同委を相手取って起こした控訴審で原告勝訴の判断を示し、登録取消処分を取り消していた。
経緯をみると、科学技術情報通信部は2022年7月、統一TVに対し、反国家団体を賛美・鼓舞・宣伝したり、国家変乱を宣伝・扇動したりする内容は公開できないことを条件に、特殊資料の公開活用を承認した。
その後、同部は統一TVが「朝鮮中央TV」のコンテンツ使用比率を番組全体の50%未満に抑える条件に複数回違反したとして、2023年2月に公開活用承認を取り消した。さらに2024年1月には、放送法上の「虚偽その他の不正な方法で放送チャンネル使用事業の登録を行った場合」に当たるとして、PP登録を取り消した。
これに対し統一TVは同年4月、登録取消処分の取り消しを求めて行政訴訟を提起した。第1審は、政府側が示した事情や証拠だけでは、統一TVが虚偽その他の不正な方法で登録したと認めるのは難しいとして、処分を取り消した。
政府はこれを不服として控訴したが、第2審も統一TV側の主張を認めた。放送メディア通信委員会によると、控訴審は第1審と同様に、社会通念上、不正な方法によって登録証発給などに関する処分庁の意思決定に影響を及ぼしたとは認め難く、処分理由を欠くため違法だと判断した。
控訴審の途中で政府組織の改編が行われ、科学技術情報通信部が担っていたPP登録・取消関連業務は放送メディア通信委員会に移管された。これに伴い、訴訟上の被告も同委に変更された。
同委は司法判断を尊重し、法務部に上告放棄を具申した。法務部長官は7月1日付で上告放棄を指揮し、判決は確定した。
同委は「放送の自由と多様性を保障すべき国家機関が、適法でない方法でPP登録を取り消し、放送の自由と国民の視聴権を萎縮させたことは極めて遺憾だ」とコメントした。
そのうえで、「統一TVがPPとしての機能を果たせるよう行政面で支援していく」とし、「憲法の価値と法律を順守し、放送の自由と公共性を調和的に実現する行政機関として国民の信頼回復に努める」と述べた。