ビットコインのイメージ(写真=Shutterstock)

ビットコイン市場で蓄積の動きが再び強まっている。ただ、米国の現物ETFでは資金流出が加速しており、オンチェーン指標からも相場の底打ちを確認するにはなお早いようだ。Glassnodeが週次レポートでこうした見方を示したと、CoinPostが2日(現地時間)に伝えた。

レポートによると、ビットコインが6万ドル(約900万円)を下回った後、長期保有者や長期目線の買い手が市場の供給を吸収し始めた。一方で、市場全体の確信はまだ十分に回復していないという。

注目点は、買い手の広がりだ。Glassnodeは、直近1カ月でビットコインの蓄積トレンドスコアが大きく上昇し、これまで売り越しだった複数のウォレット群が買い越しに転じたと分析。足元の価格調整が新たな需要を呼び込み始めた可能性を示しているとした。

特に強い蓄積が確認されたのは、1BTC未満の小口保有者と、100〜1000BTCを保有する層だ。1000〜1万BTCを持つ大口保有者も、サイクル初期ほどの勢いではないものの、買い越しに転じた。Glassnodeは、こうした複数グループの動きについて、下落後の信頼回復を示す初期シグナルになり得ると評価した。

過去にも、ウォレット規模を問わず広範な蓄積が進んだ局面は、その後の中長期的な回復の土台となるケースが多かった。ただ、今回も同様の見方が成り立つかどうかは、今後も買いが継続するかにかかっている。

もっとも、市場にはなお重しが残る。最新データでは、含み損状態にあるビットコインは約1083万BTCと、含み益状態の922万BTCを上回った。損失を抱えた供給が多い局面は、過去に売り圧力が強まった時期と重なる例が少なくない。Glassnodeは「投資家の収益性が急速に悪化しており、ビットコインがより強い確信を持つ投資家へ移る段階に入っている」と説明した。

機関投資家の資金フローもなお慎重だ。米国のビットコイン現物ETFでは資金流出が加速している。直近の下落局面で、機関投資家が積極的に押し目買いに動くというより、保有リスクの圧縮を優先していることを示している。

個人投資家や長期保有者を中心に現物では蓄積が進む一方、ETFからは資金が流出するという逆行した動きもみられる。市場全体の信頼回復を見極めるうえでは、ETFへの資金流入が安定的に戻るかどうかが重要な焦点になりそうだ。

先物市場も方向感は定まりにくい。Hyperliquidの無期限先物市場では、レバレッジをかけたロングポジションの積み上がりが続いている。Glassnodeは、これが相場反発の原動力になり得る半面、清算リスクも抱える「諸刃の剣」だと位置付けた。

実際、ビットコイン価格が弱含む局面でも、純ロングエクスポージャーは増加が続いた。買いが売りを上回れば大口のロングが急反発のきっかけになり得る一方、サポートラインを割り込めば、追加的な下落圧力に転じる可能性があるという。

オプション市場の指標も、相場が完全な恐怖局面に入ったことまでは示していない。今後30日間の変動性期待を映すビットコインのインプライド・ボラティリティ指数は、過去の底値圏でみられたような強い恐怖水準には達していないとGlassnodeは分析した。

足元の市場は、蓄積の兆候と下振れリスクが併存する局面といえる。長期保有者や一部投資家層が供給を吸収する一方で、含み損状態の供給増、ETFからの資金流出、レバレッジロングの積み上がりが同時に進んでいるためだ。

Glassnodeは総括として、「ビットコインが蓄積局面へ移行しつつある兆候は見られるが、確証はまだない」と指摘。「持続的な上昇トレンドが形成される前に、価格がもう一段急落する可能性も残る」との見方を示した。

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