XRPは、テクニカル面の買いシグナルと大口保有者の売り圧力が交錯する展開となっている。オンチェーン指標には改善の兆しが出ているものの、相場の焦点は1.06ドルの下値支持線を維持できるかどうかに移っている。
The Crypto Basicは1日、XRPが日足チャートとオンチェーン指標の双方で強弱入り交じるシグナルを示しており、短期的にボラティリティが高まる可能性があると報じた。
市場で重要視されているのは1.06ドル(約159円)だ。GlassnodeはUTXO実現価格分布のデータを基に、この水準をXRPの主要な下値支持線と位置付けた。過去に8億3000万XRP超の取引が集中した価格帯で、押し目では買いが入りやすい水準とみられている。
チャート面では、短期的な反発期待を支える材料もある。XRPは日足で、トム・デマーク・シーケンシャルの買いシグナルとされる「9」を形成した。一般にこのパターンは、強い売りの後に1〜4日程度の自律反発に先行して現れるケースがある。
さらに直近3取引日では「モーニングスター・ドージ」も形成された。下落モメンタムの鈍化と、目先の底打ちの可能性を示唆する形状とされる。
出来高を伴って反発した場合の上値のめども意識されている。1.06ドルを明確に回復して維持できれば、足元の買いシグナルが裏付けられ、1.27ドル(約191円)まで戻す可能性があるという。さらに1.35ドル(約203円)近辺まで上昇余地があるとの見方も出ている。
一方、オンチェーン活動は改善傾向を示している。Santimentによると、XRPの日次アクティブアドレス数は6月14日の約2万3000から、6月28日には約4万前後まで増加した。増加率はおよそ50%に達する。
XRP Ledgerを利用するアドレス数が増えたことで、ネットワーク活動そのものは拡大しているとみられる。ただ、この増加をそのまま買い需要の拡大と結び付けるのは早計だ。
Santimentは6月19日、大口保有者が5日間で3000万XRP超を売却したと集計した。最近のアクティブアドレス増加についても、個人投資家の新規流入というより、大口保有者による取引所への資金移動が一部反映された可能性があるとしている。
アクティブアドレスの増加は、ネットワークの健全性改善を示すシグナルになり得る半面、取引所流入の拡大を意味する場合は価格の重荷にもなり得る。
価格の構造面でも、なお慎重に見る必要がある。XRPは直近で、取引チャネル上限のレジスタンスに上値を抑えられた後、チャネル中段へ押し戻されつつある。このゾーンは0.70〜0.80ドル(約105〜120円)の支持帯と重なる。
足元では1.05ドル(約158円)近辺で推移しており、1.06ドルを下回る水準にある。このため市場では、1.06ドルを早期に回復できるかに加え、下値のめどがどこに移るかにも関心が集まっている。
下落シナリオでは、次の主要な下値支持線として0.80ドル(約120円)、0.62ドル(約93円)、0.51ドル(約77円)が挙げられている。いずれも過去に取引が厚くなった価格帯だという。
短期的な方向感は、テクニカル面の反発シグナルが先行するか、大口売りがそれを打ち消すかに左右されそうだ。ネットワーク活動の増加と買いシグナルという支援材料がある一方で、大口の売却と重要な下値支持線の攻防が重しとなっている。
当面の注目点は、1.06ドルを回復・維持できるかどうかと、出来高の変化だ。加えて、市場では新規ウォレットの増加や投資家心理の過熱を示す動きも意識されており、XRPが1ドルを割り込むリスクにも警戒が残っている。足元では1.00ドル(約150円)の支持帯を上回り、約1.04ドル(約156円)近辺で推移しているとみられる。