Rippleは7月の定期アンロックで解除した10億XRPのうち、7億XRPを再びエスクローに戻し、市場への流通を3億XRPに抑えた。2026年に入ってから、月間の純供給をおおむね3億XRP規模に管理する運用が定着しつつあるとの見方が出ている。
ブロックチェーン専門メディアのU.Todayが現地時間1日に報じた。これによると、Rippleは月次アンロック後、解除分の大半を再エスクローし、3億XRPのみを市場に残した。大口送金の追跡サービス「Whale Alert」も関連する資金移動を確認している。
市場では、10億XRPが解除された事実そのものより、実際に市場へ流通した量が3億XRPにとどまった点に注目が集まっている。U.Todayは、この規模が2026年に入って以降、Rippleが再エスクロー後に維持してきた月次の純供給水準と一致すると伝えた。
こうした供給抑制の背景には、市場の吸収力を踏まえた流動性管理があるとみられる。2026年7月時点で、XRPの認可済み取引プラットフォームにおける平均日次取引高は約16億1000万ドルで、安定的に推移している。これを大きく上回る数量を一度に放出すれば、板の流動性次第では価格変動が拡大しかねないという判断だ。
U.Todayは、Rippleの供給戦略について、暗号資産市場の吸収能力を踏まえた「実務的な財務規律」に基づくものだと評価した。
あわせて、ブラッド・ガーリングハウスCEOが過去にXRPをRippleの「ノーススター」と表現した点にも触れた。RippleはXRPエコシステムの安定を重視し、市場が吸収可能な範囲で供給量を調整しているとされる。過度な放出は価格の安定性を損なう可能性があるとの立場を維持しているという。
今回市場に回った3億XRPを金額換算すると、約3億1900万ドルとなる。ただ、Rippleが保有するエスクロー残高全体からみれば、その比率は大きくない。XRP Scanによると、XRP総供給量の約35.8%に当たる358億XRPが、なおRippleのエスクロースマートコントラクトにロックされたままだ。今回の純供給は、このエスクロー保有分の1%にも満たない。
市場の反応は比較的良好だった。U.Todayによれば、XRPLエコシステムを巡る投資家心理は引き続き底堅く、新たに流通した分も市場に無理なく吸収された。XRP価格も同日、堅調な上昇基調を維持した。
テクニカル面では、XRPは1.0390ドルのサポートを維持した後に反発し、心理的節目とされる1.06ドル近辺まで上昇した。
今回の動きは、Rippleの月次アンロックが単なる放出イベントではなく、取引高や市場流動性、エスクロー残高を踏まえて供給量を調整する運用の一環であることを改めて示した。