下期の韓国株式市場は、Samsung ElectronicsとSK hynixを中心とする半導体大型株が引き続き相場を主導する見通しだ。一方、市場の関心は造船、証券、ITハードウェアなど非半導体セクターやKOSDAQ市場にまで資金が広がるかに向かっている。
足元の韓国株は、半導体への資金集中が一段と強まっている。指数自体は過去最高圏を維持しているものの、個別銘柄ベースでは地合いの強さを実感しにくい場面も多かった。KOSPIは大型半導体株の上昇を支えに乱高下を繰り返した半面、KOSDAQや中小型株は相対的にさえなかった。
Mirae Asset Securitiesによると、6月のKOSPIは1%下落した。高値は9386、安値は7394で、値動きの荒さが目立った。同期間のKOSDAQは14%下落した。
KOSPIに占めるSamsung ElectronicsとSK hynixの時価総額比率は合計で56%前後まで上昇した。6月平均のKOSPI ADRは59%に低下し、上昇銘柄より下落銘柄の方が多かった。
証券各社は、下期も半導体が市場の中心であり続ける可能性が高いとみている。AI投資サイクルが続くなか、4〜6月期決算と2027年の半導体供給契約の確認を通じて、利益見通しが一段と上方修正される可能性があるためだ。
こうした見方を背景に、証券会社によるKOSPI見通しの引き上げも相次いでいる。Korea Investment & Securitiesは、下期のKOSPI予想レンジを8000〜1万1000とした。半導体の収益改善を織り込み、1株当たり利益(EPS)が現状比で10%増える可能性を根拠に挙げた。
Samsung Securitiesは、下期のKOSPI予想レンジを8400〜1万2600とし、従来の年間目標1万1000を1万2600に引き上げた。半導体とAI関連バリューチェーンの業績の勢いが続くなか、韓国企業の利益改善とバリュエーションの正常化が相場を押し上げると判断した。
Daishin SecuritiesとMeritz Securitiesも、KOSPIが1万1500に達する可能性を見込む。Daishin Securitiesは業績改善と金融市場の安定を背景に、7〜9月期中の1万1500到達シナリオを維持した。Meritz Securitiesは、2027年の利益見通しとバリュエーション再評価を反映し、年末目標を1万1500とした。
もっとも、実際に一段高となるかどうかは、金利やドル相場に加え、半導体への資金偏重がどこまで和らぐかにも左右されるとの見方がある。Korea Investment & Securitiesは、KOSPIが2〜3四半期に上昇した後、4四半期には横ばい圏に入る可能性を示した。
Samsung Securitiesも、今年4月中旬以降のKOSPIはS&P500より値動きに敏感だとして、グローバルなマクロ変数への機動的な対応が必要だと指摘する。
半導体業界の業績期待はなお強い。Daishin Securitiesは、4〜6月期のDRAM価格上昇率を従来の13〜18%から58〜63%へ、NAND価格上昇率を18〜23%から70〜75%へそれぞれ引き上げて見積もった。20日までの輸出伸び率も、全体で29%、半導体で55.7%となり、1〜3月期より勢いが強まった。
半導体の収益拡大は、KOSPI全体の業績見通しも押し上げている。Mirae Asset Securitiesは、4〜6月期のKOSPI合計営業利益を225兆ウォンと予想した。
内訳は半導体が159兆ウォン、半導体を除く部門が65兆5000億ウォンと推定した。半導体以外の業種についても、4四半期連続で改善基調が続くとみている。
ただ、短期的には資金偏重そのものが相場の重荷になる可能性がある。単一銘柄のレバレッジETFが上場した後、関連商品に個人資金が大きく流入した。半導体株が上昇する局面では買いが買いを呼び、下落局面では売りが売りを招きやすい構図が強まっている。
Mirae Asset Securitiesは、Samsung ElectronicsとSK hynixのレバレッジETF上場後、個人投資家の累積純買い越しが約11兆ウォンに達し、6月中旬以降の日次平均売買代金は13兆ウォン前後を記録したと分析した。
このため市場の焦点は、半導体に続く次の主役探しよりも、半導体以外の業種へどこまで資金が広がるかに移りつつある。半導体ラリーが続いても、非半導体業種で業績改善が確認されれば、相対的に割高感の乏しい出遅れ銘柄に投資家の関心が向かう可能性があるとの見方だ。
証券各社が有望分野として挙げるのは、造船、証券、ITハードウェア、化粧品、流通、ゲームなどだ。造船は受注残高の厚さと業績改善期待が支えとなり、証券は売買代金の増加に加え、投資銀行(IB)業務の回復期待がある。ITハードウェアは、AIインフラ投資拡大の恩恵を受けやすい銘柄群と位置付けられている。
銀行と保険は、防御的な受け皿として言及されている。高金利環境が長引けば、純金利マージンや運用収益の面で相対的に守りが利きやすいためだ。
もっとも、金融株については、金利水準だけでなく、株主還元策や不動産プロジェクトファイナンス(PF)リスクといった個別要因も合わせて見極める必要があるとの指摘もある。
KOSDAQも下期の重要な変数となる。7月1日から、KOSDAQの上場廃止に関する時価総額基準は200億ウォンへ引き上げられ、株価が1000ウォン未満の企業も上場廃止審査の対象に加わる。
短期的には投資家心理の重荷となる可能性があるが、中長期では市場の信頼回復や優良企業の再評価につながるとの見方が出ている。
とりわけ、KOSDAQの昇降格制度を巡る議論は、需給改善期待を高める材料とされる。KOSDAQを優良企業群、一般企業群、管理群などに区分すれば、優良KOSDAQ企業を組み入れたETFを設定しやすくなり、年金基金や国民成長ファンドなど長期資金の流入経路も広がる可能性がある。
Mirae Asset Securitiesのユ・ミョンガン研究員は「引き続き主導株を軸にした運用が有効だが、偏重ではなく物色の広がりを見据える局面だ」としたうえで、「KOSDAQは短期的な売られ過ぎと政策期待の両面から注視する必要がある」と分析した。