米Silicon Valley Bank(SVB)の暗号資産チームは、ビットコイン(BTC)担保融資市場の成長動向を分析した報告書を公表した。機関投資家や金融機関の参入拡大を背景に、市場は成熟段階に入りつつあるとみている。
ブロックチェーンメディアのCoinpostが30日(現地時間)に報じた。報告書をまとめたSVB暗号資産チームのディレクター、アンソニー・バサロ(Anthony Vasallo)らは、機関投資家と金融機関の参入が広がることで、ビットコインのレンディング市場に成熟の兆しが出ていると指摘した。
Galaxy Researchのデータによると、2026年1~3月の暗号資産融資残高は、ビットコインを含めて670億ドルに達した。前年同期比では約50%増となった。
需要拡大の背景として報告書は、保有資産を売却せずに流動性を確保したい長期保有者の存在を挙げた。5年以上ビットコインを保有し続けるウォレットは数百万規模に上るほか、流通するビットコイン全体の26%は少なくとも7年間移動していない。この比率は2024年の21%から上昇した。
融資プラットフォームのLednは2月、ビットコインを担保とする1億8800万ドル(約282億円)規模の資産担保証券(ABS)を発行した。S&P Globalからは、ビットコイン関連商品として初めて投資適格級の「BBB-」格付けを取得したという。
同社の仕組みでは、借り手は融資額の200%相当のビットコインを担保として差し入れる。LTVが80%に達すると、自動的に清算される。報告書は、昨年ビットコイン価格が高値から48%下落した局面でも、Lednは担保融資で損失を出さなかったとしている。
共同管理モデルを手がけるUnchainedは、融資に加え、税務アドバイザリーや退職口座サービスも提供している。
報告書は、ビットコイン担保融資の金利は、住宅ローンや株式担保融資に比べてなお高い水準にあると分析した。要因としては、価格変動の大きさと市場競争の不足を挙げている。
一方、LednのABSのような証券化商品に機関投資家の資金が流入すれば、競争が進み、金利は一般的な証券担保融資の水準に近づく可能性があるとの見方も示した。今後、Lightning Networkがレンディングに活用されれば、マージンコールから担保処分、清算までの一連の手続きをネットワーク上で即時処理できるようになる可能性があるとしている。