米メモリ大手Micronの株価が急騰し、市場では「次のNVIDIA」との見方まで浮上している。背景にあるのは、AIデータセンター需要の拡大を受けたメモリ需給の逼迫だ。TechCrunchが28日、こうした市場の見方を報じた。
報道によると、Micron株は直近1カ月で236%超上昇し、26日の終値は1株1132ドルだった。2025年半ば以前の数年間は100ドル未満で推移していたことを踏まえると、上昇の大きさが際立つ。
時価総額も急拡大している。26日には一時、MetaとTeslaを上回る場面があった。26日の終値ベースでは約1兆2700億ドルとなり、Metaの1兆3900億ドル、Teslaの1兆4200億ドルに迫った。
Micronは、AIデータセンター建設の拡大を追い風に、DRAMやNAND、特にHBM(高帯域幅メモリ)の供給逼迫の恩恵を受ける代表銘柄として存在感を強めている。
AIサーバー1台に搭載されるメモリ容量は、ノートPCの数十倍に上るという。NVIDIAに加え、Microsoft、Amazon、Google、Meta、Oracleなどのハイパースケーラーが大量調達を進める一方、DellやHPなどのPCメーカーも確保競争に加わっている。
こうした供給不足は「RAMageddon(ラムアゲドン)」とも呼ばれ、市場では2027年まで続くとの見方も出ている。
Micronが先週発表した第3四半期決算では、売上高が前年同期比4倍の414億5000万ドルに拡大した。純利益は前年同期比で約15倍に増えた。第4四半期の売上高見通しは490億~510億ドルを示した。
もっとも、メモリ業界は従来から構造的な課題を抱えてきた。生産設備の増強には多額の投資と時間を要する一方、増産体制が整うころには需要が鈍化し、供給過剰と価格下落を招く局面が繰り返されてきたためだ。
こうしたなかMicronは、NVIDIAやAnthropicと長期供給契約を結んでおり、需要急減や供給過剰への耐性を高めていると強調する。William Blairのアナリスト、セバスチャン・ナジ氏は「需要の伸びが、新たなクリーンルームの立ち上がりペースを上回っている」と指摘。「長期契約の拡大により売上高の可視性が高まり、より持続的な利益成長につながる可能性がある」と分析した。