Strategyの株価が24日(現地時間)、100ドルを割り込み、2024年3月以来初めて2桁台に下落した。2025年11月に付けた約474ドルの高値からの下落率は80%を超える。ビットコイン価格が同社の平均取得単価を下回るなか、未実現評価損の拡大に加え、資金繰りへの懸念も株価の重しとなっている。
ブロックチェーンメディアのBitcoin Magazineによると、今回の100ドル割れは単なる心理的節目の下抜けにとどまらない。市場では、Strategyのビットコイン軸の財務戦略の持続性が改めて問われているとの見方が出ている。
マイケル・セイラー氏が率いるStrategyは、ビットコインへのレバレッジを効かせたエクスポージャーが伝統的な資産を上回る収益をもたらすとの前提で投資戦略を組み立ててきた。
ただ、足元のビットコイン価格は6万1000ドル前後と、同社の平均取得単価である1BTC当たり約7万5656ドルを下回っている。
同社の保有量は84万7363BTCで、時価ベースでは約530億ドル。一方、平均取得単価ベースの総投資額は約640億ドルに達し、110億ドル超の未実現評価損を抱えている。市場では、この逆ざやが普通株の下押し要因になっているとみられている。
株価下落は、この6週間に打ち出した複数の施策と重なって加速した。Strategyは5月、手元資金を使って15億ドルの転換社債を割安な価格で早期償還した。
この過程で、配当支払い余力は目標としていた24カ月分から、一時は約6カ月分まで縮小したという。
同社は6月1日、32BTCを売却した。2022年以降では初のビットコイン売却となる。
配当支払い能力を示す狙いがあったが、市場の反応は冷淡で、株価は約6%下落した。
優先株STRCにも下押し圧力が及んでいる。STRCは6月中旬に83ドルまで下落し、額面の100ドルを大きく下回った。
Strategyはその後、STRCの配当支払い頻度を月2回に増やし、現金保有高も約11億ドルまで積み増した。それでも市場はSTRCを額面水準まで戻していない。
セイラー氏はビットコイン関連カンファレンスで、STRCについて「世界で最も急成長している信用商品の一つだ」と述べた。11.5%の配当を提供しながら、ビットコインを裏付け資産として数十億ドル規模の個人資金を呼び込んだとも説明した。
さらに、STRCのようなビットコインを裏付けとするデジタル信用商品が広がれば、ビットコインの採用拡大につながり、将来的な価格上昇も後押しし得ると主張した。
一方で、同社はビットコインの買い増しを止めていない。6月上旬に1億ドルで1587BTCを追加取得し、22日にも3500万ドルを投じて520BTCを買い増した。
ただ、現行価格を上回る水準で買い付けを続けたことは、普通株投資家の信認回復にはつながらなかったとみられる。
Strategy株は足元で98.83ドルまで下落している。ビットコイン価格が平均取得単価を回復しない限り、大規模な未実現評価損と資金負担が、普通株と優先株の双方に重しとなる可能性が高い。