写真=ナノバナナ

大規模YouTuberらを対象にした「視聴覚メディアサービス法案」が国会に提出された。年初に国会科学技術情報放送通信委員会の委員長直属「統合メディア法タスクフォース(TF)」が公表した草案よりも規制範囲を広げ、大統領令で定める一部の商品・役務については、購入誘導だけでなく販売そのものも禁じる内容を盛り込んだ。違反時には最大3000万ウォンの過料を科す。

最大野党「共に民主党」のチェ・ミンヒ議員は18日、ユン・ゴンヨン、キム・ウヨン、ハン・ミンス議員ら計13人で同法案を共同発議した。放送法とインターネットマルチメディア放送事業法(IPTV法)を廃止し、YouTubeやOTTを含む新たなメディア環境をカバーする統合法を制定するのが柱だ。

法案では、YouTubeチャンネルのように共有プラットフォーム上でコンテンツを提供する行為を「利用者制作視聴覚メディアコンテンツサービス」に分類し、規制対象に含めた。

◆申告基準は登録者数と収入、具体的数値は大統領令で決定

国会科学技術情報放送通信委員会の統合メディア法TFは今年1月、規制対象の線引きについて、チャンネル登録者数を基準にするか、広告収益や支援金などの売上高を基準にするか結論を出せないまま草案を公表していた。

今回提出された法案の第43条は、登録者数と収入の両方を申告義務の要件として明記した。共有プラットフォームを通じた収入とチャンネル登録者数が、いずれも一定水準を上回る場合に申告対象となる。ただ、具体的な基準値は大統領令に委ねられ、「大規模」の線引きは国会ではなく政府の施行令で定める形となる。

YouTubeなどプラットフォーム側の協力義務も新たに設けた。放送メディア通信委員会が、申告対象に当たるかどうかを確認する目的で関連資料の提出を求めた場合、共有プラットフォーム事業者はこれに応じなければならない。監督当局がクリエイターの収入や登録者情報をYouTube側に直接求める法的根拠となる条項で、TF草案にはなかった内容だ。

◆購入誘導の禁止から販売禁止へ拡大

TF草案では、特定商品について過度な広告や購入誘導行為を禁じる方向性が示されていた。

これに対し正式法案では、大統領令で定める「商品または役務」について、「広報、購入誘導、販売をしてはならない」と規定した。購入誘導の禁止にとどまらず、一部の商品・役務では販売行為そのものを禁じる形に踏み込んだ。禁止対象は今後、大統領令で確定する。

広告や協賛の告知義務も具体化した。現物や金銭による協賛・支援を受けた場合や、商品・役務の販売を目的にコンテンツを提供する場合には、その事実を十分に識別できるようコンテンツ内に表示しなければならない。虚偽または誇張した方法で特定の商品や役務を広報したり、購入を誘導したりする行為も禁じる。

これら2つの条項に違反した場合は、3000万ウォン以下の過料を科す。過料処分を受けた際には、その事実を視聴者に告知する義務も課す。

◆業界は「基準が曖昧」と懸念

YouTubeクリエイター業界では、規制の不確実性を懸念する声が出ている。マルチチャンネルネットワーク(MCN)関係者は「どこまでが許容され、どこからが違反なのか基準が示されなければ、クリエイターは判断が難しい内容を避けるようになる。自己検閲の始まりだ」と指摘し、「結果的に産業全体を萎縮させるおそれがある」と述べた。

専門家の間でも、規制対象の線引きが最大の争点になるとの見方が出ている。あるメディア政策の専門家は「申告義務は、コンテンツのジャンルや性格とは無関係に、登録者数や年間収益など一定要件を満たせば課される構造だ」とした上で、「ゲーム、旅行、グルメ配信など、世論形成と直接関係のないチャンネルまで規制対象になり得るため、反発は大きいだろう」と述べた。さらに「規制の趣旨には共感できるが、国民的な合意を形成するのは簡単ではないかもしれない」と付け加えた。

法案は現在、国会科学技術情報放送通信委員会に付託されており、9月の定期国会開会後に予定される法案審査小委員会で審議される見通しだ。

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