写真=Reve AI

米国の半導体株が急落し、AI相場をけん引してきたテクノロジー株に利益確定売りが広がった。売りは米国市場にとどまらず、韓国や欧州にも波及。半導体セクターの変動性が、改めて相場全体の波乱要因として意識されている。

Gigazineが24日(現地時間)に報じたところによると、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は前日比7.9%安となった。ここ数カ月のAI・半導体ラリーを主導してきた主力銘柄がそろって下落し、投資家心理が急速に冷え込んだ。

下げが目立ったのは主要半導体株だ。MicronとSanDiskは13%安、AMDは6%安、Qualcommは8%安だった。AI関連の中核銘柄であるNVIDIAも4.1%下落し、時価総額は5兆ドルを割り込んだ。半導体株の比重が高いナスダック指数も2.2%下落し、ハイテク株全般が軟調に推移した。

売り圧力は韓国市場にも及んだ。Samsung ElectronicsとSK hynixはそれぞれ12%前後下落し、KOSPIは約10%安と直近3カ月で最大の下げを記録した。取引時間中の急変動を受け、サーキットブレーカーが発動される場面もあった。市場では、半導体株の過熱感に加え、海外投資家の利益確定売りが集中したとの見方が出ている。

欧州市場も例外ではなかった。ストックス・ヨーロッパ600テクノロジー指数は3%下落。STMicroelectronicsと半導体製造装置メーカーのASMIはともに7%超下げ、主要テクノロジー株の中でも下落率が大きかった。

一方で、テクノロジー株が一様に売られたわけではない。AppleとSeagateは下落したが、AmazonとMicrosoftは上昇した。Walmart、Procter & Gamble(P&G)、Johnson & Johnsonなどのディフェンシブ株も堅調で、投資資金がAI・半導体中心の成長株から、相対的に安定したセクターへ移っていることを示した。

市場関係者の間では、今回の調整を市場崩壊の前兆とみるのは早計だとの見方もある。Strategy Asset Managementのトム・ヒリック最高経営責任者(CEO)は「市場の流動性はなお潤沢で、企業業績の成長も底堅い」としたうえで、「全面的な崩れではなく、通常の調整に近い」との見解を示した。

急落の背景には、これまでの急ピッチな上昇もある。Micronは年初来で260%超上昇し、直近1年では760%超の急騰となった。同じ期間にSamsung Electronicsは400%超、SK hynixは800%超上昇した。上昇率の大きかった銘柄に利益確定売りが集中し、短期的な調整につながったとの見方が強い。

決算発表を前にした警戒感も相場の重荷になったとの分析がある。JPモルガンは、今回の売りがMicronの決算発表を前にした不透明感を反映した可能性があると指摘した。Wedbush Securitiesでテクノロジーリサーチ責任者を務めるダン・アイブス氏は「今回の調整はAI革命にとって、もう一つの重要な試金石だ」と述べ、今後は企業決算とAI投資の動向が相場の方向性を左右するとの見通しを示した。

市場の関心は今後、半導体各社の業績とAI投資の持続性に移る。短期的には、下げの大きかった半導体株を中心に売りと押し目買いが交錯しやすい。米国、韓国、欧州で半導体株が同時に大きく振れたことで、AIラリーを支えてきた中核銘柄の変動性が当面、全体相場に影響を及ぼす可能性が高まっている。

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