Rippleが保有するXRPのエスクロー残高は、現在の再ロック運用が続いた場合、2035年半ばごろまで維持される可能性がある。毎月最大10億XRPを解放できる仕組みを持ちながら、実際にはその多くを再びエスクローに戻しており、市場への供給ペースは抑えられている。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が22日、こうした試算を報じた。報道によると、Rippleは現在329億XRPをエスクローで管理している。これとは別に、同社が直接管理するウォレットでも50億3000万XRPを保有しているという。
Rippleは2017年12月、550億XRPをエスクローに預託した。この仕組みでは毎月最大10億XRPが解放されるが、同社は解放分のすべてを市場に供給しているわけではない。新規供給の増加を抑えるため、相当部分を再ロックしている。
直近1年の推移でも、この傾向は明確だ。エスクロー残高は2025年6月の362億XRPから足元では329億XRPに減少した。1年間で減ったのは約33億XRPにとどまる。一方、XRPの流通量は同期間に589億3000万XRPから620億XRP超へ増えた。
Whale Alertのデータでも、最近の運用パターンはおおむね一定している。Rippleは今年1月から5月まで、毎月7億XRPをエスクローに再ロックした。
毎月の解放上限である10億XRPを前提にすると、実際に市場へ残るのは月3億XRP程度となる。この分は、事業運営やパートナーシップ、流動性プログラム、エコシステム拡大などに充てられるとみられる。
この前提で計算すると、残る329億XRPは約109〜110カ月、期間にしておよそ9年間維持されることになる。現在の方針が変わらなければ、エスクローの枯渇時期は2035年半ば前後となる見通しだ。
これまでも、Rippleのエスクローは現在の分配戦略が続く限り、なお約10年持続する可能性があるとの見方が出ていた。今回の数値も、そうした見立てとおおむね一致している。
一方、市場では供給ペースを引き上げるべきだとの声もある。XRP支持者のビル・モーガンはXで、毎月解放される10億XRPのうち、より多くを市場に出し、再ロック分を減らすべきだと主張した。
ビル・モーガンはさらに、流通量が100%に近づくほど、XRPがより強い資産として評価されるまでの時間も短くなるとの見方を示した。
ただ、現在のように再ロックが続く限り、供給拡大は段階的に進む公算が大きい。逆に月間の利用量が増えれば、エスクローの枯渇時期は前倒しされる。
仮にRippleが毎月4億XRPを使用する場合、残るエスクローは約82カ月で尽きる計算となり、時期は2033年初めごろとなる。
再ロックを完全にやめ、毎月10億XRPをすべて放出した場合は、約33カ月でエスクローが枯渇する可能性がある。
今後の焦点は、Rippleが再ロック中心の現行戦略を維持するのか、それとも市場への供給ペースを引き上げるのかにある。エスクロー残高そのものよりも、実際に毎月どれだけ市場へ放出されるかが、XRPの供給構造を左右するポイントになりそうだ。