金融委員会は22日、金融規制サンドボックス制度をフィンテック向けに再編すると発表した。フィンテックスタートアップの参入障壁を下げるとともに、実証終了後に正式制度へ移行しやすくするための支援も強化する。
同委は同日公表した「金融規制サンドボックス制度の改善案」で、革新金融サービス制度全般を見直す方針を示した。制度運用の過程でフィンテックスタートアップの参加が減少し、利用主体が金融会社に偏っていると判断したためだ。
サンドボックス指定企業に占めるフィンテックの比率は、2019年の56%から2025年には7%まで低下した。2025年末時点の累計承認件数では、金融会社が76%、フィンテックが14%を占めた。
これを受け、有望な革新サービスに対する排他的運営権を拡大する。現在はサンドボックス終了後、正式認可を取得した後に最長2年間認められているが、今後は革新的なアイデアの保護が必要なサービスについて、指定時から適用できるよう見直す。
中小事業者向けの費用支援も拡充する。排他的運営権の認定を受けた中小事業者については、サービス商用化費用の支援手続きを簡素化する。あわせて、テスト費用支援の上限を現行の最大1億2000万ウォンから2億ウォンに引き上げ、責任保険料支援も最大50%から100%へ拡大する方針だ。
フィンテックスタートアップ向けの審査基準も見直す。財務健全性などの定量要件を一律に適用するのではなく、消費者保護や基本的なサービス運営に必要な水準を中心に判断する。加えて、成長可能性や投資誘致の可能性といった定性面も評価に反映する。
サンドボックス運用中の付帯条件についても、より柔軟に見直せるようにする。消費者保護や金融安定に直接関わらない条件は、サービス運営の状況や市場環境に応じて調整できるよう制度を整える。
実証終了後の正式制度への移行支援も強化する。金融委員会は、革新サービスに関する規制改善の検討時期を、現行のサービス開始後通常3年9カ月から最短1年へ前倒しする。運用実績を毎年点検し、優良事例については早期の制度改善につなげる考えだ。
実証成果が優れた事業者にはインセンティブも設ける。成果評価に応じて、正式認可審査での加点やファストトラック適用を検討する。
管理・監督体制も強化する。サービス運営時と終了時の段階別対応要領や、当局への報告手続きを盛り込んだ標準ガイドラインを整備するほか、一定期間内にサービスを開始しない場合の指定取り消し規定も新設する。
将来の金融環境の変化を踏まえ、サンドボックスの適用範囲も広げる。金融委員会は、インターネット専門銀行法や仮想資産利用者保護法など、新たな業態・サービスに規制特例を適用できる法令を継続的に洗い出す計画だ。
審査手続きは案件の重要度に応じて見直す。新規の革新金融サービスは従来通り、革新金融審査委員会の審査と金融委員会の議決を経る。一方、同一・類似サービスやサービス延長など、論点の限られる案件については手続きを簡素化する。あわせて、革新金融審査委員会内に専門委員会を新設し、事前検討機能も強化する。
当局が直接課題を掘り起こす企画型サンドボックスも活性化する。重点課題として、データに基づく代替信用評価と中低信用者向けの信用供給拡大、AIを活用した賃貸詐欺やボイスフィッシングの防止、金融業界のAXに対応したAIベースの金融システム実証などを挙げた。
金融委員会は、法令改正を要しない課題は2026年内に取りまとめる。金融革新法など法改正が必要な課題については、2026年第3四半期から立法作業を進める方針だ。