写真=Modos。電子ペーパーの課題だった応答性の改善を打ち出す「Modos Flow」

Modosは、13.3型の電子ペーパー外部ディスプレイ「Modos Flow」を発表した。クラウドファンディングでは目標額の274%を達成しており、調達額は約48万ドルに上る。

Gigazineが22日報じた。Modos Flowは、電子書籍リーダーで主に使われてきた電子ペーパー技術を、PC向けのサブディスプレイとして展開する製品だ。紙に近い表示特性を生かし、長時間の読書や文書作成に向く環境を訴求している。

Modosは製品紹介動画で、集中を要する作業を、より落ち着いた低負担の環境で行えるよう設計したと説明した。

最大の特徴は、電子ペーパーの弱点とされてきた応答性を改善した点にある。一般的な電子ペーパーディスプレイは、画面全体を更新する方式が主流で、ページ切り替えや入力時の反応の遅さが課題になりやすかった。

とりわけ全画面更新では、新しい表示に切り替わる前に約100ミリ秒の遅延が生じ、連続作業ではそれが積み重なる問題があったという。

これに対しModos Flowは、画面の変化した部分だけを描き換える部分更新方式を採用した。カーソル移動や文書編集など、変化が生じた領域のみを更新できるため、同社によると最大60fps表示と300ppiを実現したという。解像度は3200×2400。

応答性と画質のバランスを取りやすいよう、ボタン操作で表示モードを切り替えられる点も特徴だ。鮮明さと安定性を重視した読書モードのほか、細部表現と応答性のバランスを取るブラウジングモード、高速更新を優先する視聴モード、タイピング時の遅延を抑えた執筆モードを用意する。

接続はUSB Type-CのDisplayPort Alt Modeに対応し、タッチ入力も利用できる。本体サイズは31.5×25.4×1.6cm、重量は690g。カバーとスタンドを含めると1.19kgとなる。

製品はモノクロモデルの「Modos Flow Mono」とカラーモデルの「Modos Flow Color」の2種類。カラー版はフロントライトを備え、スタイラス入力にも対応する。

開発面では、部品資料や回路図、ソースファイルを公開するオープンソースの手法を採っている。Modosは「私たちは毎日何時間も読み、書き、考える人のための道具を作っている。そうした作業では信頼性と長期的な安定性が何より重要だ」と説明した。あわせて、利用者が製品の動作を理解し、問題が起きた際には自ら修正したり、作業フローに合わせて調整したりできるべきだとして、オープンソース開発の考え方を強調した。

価格は、Modos Flow Monoが619ドル、Modos Flow Colorが719ドル。いずれも世界向け送料無料で提供する。

クラウドファンディングは日本時間7月10日午前9時に終了し、出荷は12月10日に始まる予定だ。

電子ペーパーをPC作業環境に持ち込む試みはこれまでもあったが、高解像度表示と最大60fps、部分更新技術を組み合わせて応答性の向上を打ち出した例は多くない。Modos Flowが、文書作成や読書を中心とする用途でどこまで支持を広げられるかが注目される。

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