ビットコイン(写真=Shutterstock)

ビットコインが6万4000ドル台の回復を試したものの、戻りの勢いは続かなかった。市場では、地政学リスクが高まる局面でも底堅さを見せた一方、現物市場の売り圧力とデリバティブ主導の上昇を警戒する見方が出ている。

ブロックチェーンメディアのCointelegraphによると、21日(現地時間)にビットコイン価格は一時6万4522ドルまで上昇したが、その後は反落し、日中は0.5%安となった。

米国とイランを巡る地政学的緊張が再び意識される中でも、ビットコインは上昇分の大半を維持した。テヘランによるホルムズ海峡の原油輸送ルート封鎖への懸念や、直前の停戦合意の持続性を巡る不透明感が、市場の不確実性を強めている。

さらに、イスラエルによるレバノン空爆や、それに対するイランの警告、ドナルド・トランプ米大統領の強硬発言も重なった。リスク資産全般に逆風が強まる中でも、ビットコインは6万4000ドル台回復をうかがう展開となった。

ただ、市場参加者の見方は一様に強気ではない。レナールト・スナイダーはX(旧Twitter)への投稿で、地政学的緊張が高まる中でビットコインが上昇している流れについて、「非常に怪しい」との見方を示した。

一方で、足元の反発が6万6000ドル近辺まで続く可能性はあるとも指摘し、今週の値動きに注目する姿勢を示した。

短期的な高値が想定より早く付く可能性も意識されている。トレーダーのキラは、ビットコインは週明けの値動きが弱くなりやすい傾向があるとして、週次の高値が相場序盤に形成される可能性を警戒した。

こうした見方もあり、米市場の取引開始を前に、暗号資産トレーダーの間では慎重姿勢が広がった。

現物市場とデリバティブ市場の差も鮮明になっている。オーダーブック分析を手掛けるエクシットポンプは、足元の上昇について、現物買いではなくデリバティブが主導していると指摘した。

同氏は、ビットコイン価格が緩やかに上昇する一方で、Binanceの現物市場では上昇に合わせて売りが続いているとし、「ほぼ無期限先物主導の上昇だ」との見方を示した。

この見立ては、週を通じて続いたBinanceの現物売り圧力とも重なる。市場では以前から、Binance発の強い売りが上値を抑えているとの観測が出ていた。

反発局面でも現物需給の改善が伴わなければ、上値は限られやすい。今週の焦点は、地政学リスクが高まる中でもビットコインが6万4000ドル台に定着できるかどうか、そして今回の反発が現物需要を伴うトレンド転換なのか、それともデリバティブ主導の短期的な戻りにとどまるのかにある。

市場では6万6000ドル到達の可能性を意識しつつ、週明けのボラティリティやBinanceの売り圧力が続くかを注視している。

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