メモリやストレージなど電子部品の価格上昇が続き、iPhoneやXbox、PC、テレビといった消費者向け電子機器に値上げ圧力が強まっている。
Business Insiderが6月20日に報じたところによると、AI企業による半導体や主要部品の大量調達で原価が押し上げられ、その負担が最終的に消費者価格に波及する可能性があるとして、各社が懸念を強めている。
Appleのティム・クックCEOは今週、米Wall Street Journalのインタビューで、iPhoneの値上げは避けにくいとの見方を示した。メモリやストレージ関連の半導体を、大手IT企業がAIインフラ向けに大量調達していることを理由に挙げた。
MicrosoftのXbox事業も同様の課題に直面している。Xbox部門のアシャ・シャルマ事業責任者は公開書簡で、コンソール向けストレージ部品の価格が今年2月時点で前年秋の2倍超に上昇し、その後さらに倍増したと明らかにした。2027年の年末商戦では、2年前と比べて5倍を超える可能性があるとの見通しも示した。メモリコストも同様の上昇傾向にあるという。
Dellは昨年12月、AI関連部品の価格上昇を理由に値上げの方針を示した。Fordも今年2月、同様の懸念を示している。6月上旬には、流通業者やメディア企業、医療用品業界などで構成する団体がホワイトハウスに対し、メモリチップ市場の深刻な需給逼迫が米国の家計に短期的な物価上昇として波及しかねないと訴えた。
もっとも、実際の価格転嫁の幅はなお見極めにくい。Appleは秋に新型iPhoneを投入する予定で、旧モデルとの単純な比較は難しい。新モデルに従来になかった機能が加わる可能性もあるためだ。自動車のように、価格を左右する変数が多い製品もある。自動車価格については、DRAM価格よりもドナルド・トランプ大統領の関税政策の影響が大きな要因になり得るとの見方も出ている。