画像=Google Gemini

SpaceXが、投資適格債の発行を通じて少なくとも200億ドルを調達する方向で検討に入った。調達資金は、xAI買収後に組成した200億ドル規模の融資の借り換えに充て、短期性の資金を長期資金に切り替える狙いがある。

ブロックチェーン系メディアのCryptopolitanが19日(現地時間)に報じたところによると、SpaceXは早ければ来週にも投資家向け説明を実施する見通しだ。

今回の起債の焦点は、財務構成の見直しにある。SpaceXは2月にxAIを吸収した後、年初にウォール街の銀行5行から200億ドル規模の融資を受けた。この融資は2027年9月が満期で、米証券取引委員会(SEC)に提出した上場関連書類によれば、3月31日時点の長期負債291億ドルの大半を占めている。

社債発行の主幹事には、既存融資に参加したBank of America、Citigroup、JPMorgan、Goldman Sachs、Morgan Stanleyが再び加わる可能性が高いとみられている。SpaceXは上場後、社債市場への本格参入を通じて、つなぎ的な資金をより安定した長期資金に置き換える構えだ。

背景には、AI関連投資の拡大がある。SpaceXは先週のNasdaq上場後、企業価値が2兆ドルを超えた一方で、市場ではAI事業拡大に伴う巨額投資が収益性や財務に及ぼす影響にも関心が集まっている。上場後最初の2取引日で株価が急伸した後、18日に6%下落したのも、こうした見方を映した動きと受け止められている。

業績面でも投資負担の大きさが表れている。2026年1〜3月期の売上高は46億9000万ドル、純損失は42億8000万ドルだった。前年同期は売上高が約40億ドル、純損失は5億2800万ドル。データセンターや電力、コンピューティングハードウェアに数百億ドルを投じるAI事業の拡大が、損益を圧迫している格好だ。

一方で、将来の収益源となる大型契約は確保している。Alphabetは2029年半ばまで続くクラウド契約で、300億ドル規模のコンピューティング能力を確保した。Anthropicも約3年にわたり、450億ドル規模の契約を結んでいる。これらの契約は、SpaceXの中長期的な売上を支える見通しだ。

信用格付けも、起債環境の追い風となる。Moody'sは18日、SpaceXにBaa1、FitchはBBB+、S&P Global RatingsはBBBを付与した。いずれも投機的等級を上回る投資適格級で、機関投資家層の拡大や調達金利の低下につながるとの見方が出ている。

CreditSightsのマット・ウッドラフ氏はBloombergに対し、SpaceXについて「債券市場で早期に実績を積みたいはずだ」と述べたうえで、「今後の設備投資を考えれば、早いに越したことはない」と指摘した。SpaceXは上場関連書類で、資本的支出が大幅に増加する見通しを示すとともに、今後の投資財源として「多様な負債および資本調達手段」を活用する方針も明らかにしている。

今回の社債発行は、上場後の資本市場アクセスを生かし、財務基盤を整える試金石となりそうだ。投資適格格付けを追い風に200億ドルの借り換えに成功すれば、xAI買収後に膨らんだ負債負担を抑えつつ、今後のAIインフラ投資に向けた資金確保にも弾みがつく。

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