画像はイメージ。チャールズ・ホスキンソン氏(Cardano共同創業者)をもとに生成[画像:Gemini]

Cardano共同創業者のチャールズ・ホスキンソン氏が、コミュニティのガバナンス議論の場をX(旧Twitter)から専用Discordサーバーへ移す案を示し、エコシステム内で反発が広がっている。批判派は、議論の透明性や分散性が損なわれかねないと警戒を強めている。

ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicによると、18日、暗号資産投資ファンドCyber Capitalの創業者兼最高投資責任者(CIO)ジャスティン・ボンズ氏は、この提案を受け、ホスキンソン氏の影響力を抑えるべきだと主張し、ステークホルダーに対して退場を求める姿勢まで示した。

争点となっているのは、Cardanoのガバナンス議論をどこで行うべきかという点だ。ボンズ氏は、管理されたDiscordサーバーに議論の中心を移せば、意見が一方向に傾き、異論が出にくくなるおそれがあるとみている。

同氏は今回の提案を、一線を越えるものだと受け止めている。影響力の大きい人物に責任を問うことこそ、ステークホルダーガバナンスの本来の役割だと訴えた。

批判はプラットフォームの選択にとどまらない。ボンズ氏はCardanoの技術的な進展にも疑問を呈し、2026年時点でも最大処理能力が毎秒23件(TPS)にとどまっていると指摘。約束されてきた改善が実現していないと批判した。

初期のCardano投資家として知られるムーディ・ハンク氏も、同様の懸念を示した。Discord移行案は、すでに複数の悪材料を抱えるCardanoエコシステムにおいて、ホスキンソン氏のコミュニティ支配を一段と強めかねないと主張している。

ハンク氏は、TapToolsのようなプロジェクト終了の事例にも触れつつ、いま重要なのは創業者の影響力拡大ではなく、コミュニティがけん制機能を保てるかどうかだと強調した。

さらに同氏は、分散性を測る物差しとして、コミュニティが中核人物を実質的に批判したり、場合によっては交代を迫ったりできるかどうかを挙げた。ホスキンソン氏の影響下にあると受け止められるプラットフォームへガバナンス議論を移せば、その境界が曖昧になる可能性があるとの見方だ。

一方、ホスキンソン氏と支持者は、Xを離れて別の議論の場を設けた方が、生産的な対話につながると説明する。ホスキンソン氏は、X上のCardano関連の議論について、偽情報や敵意、絶え間ない論争に覆われていると評価。専用のDiscord環境であれば、ガバナンスや開発、エコシステムの成長に集中した議論を促せるとしている。

支持者側は、DiscordがXを完全に置き換えるわけではない点も強調している。コミュニティ関係者のアングリー・クリプト・ショーは、両プラットフォームの併用は可能だと主張し、それぞれが異なる役割を担う形にできると述べた。

別の支持者からは、Discordを討論とコミュニティ参加の場とし、CardanoのXアカウントはニュースやアップデート、エコシステム情報を発信する窓口として残すべきだとの提案も出ている。対外的な露出が大きいチャネルは、潜在的な機関投資家も意識し、より整然とした形を保つべきだという考え方だ。

今回の論争は、単なるSNSの使い分けを超え、Cardanoがコミュニティ運営の効率と分散性のバランスをどう取るのかという問題に発展している。Discord移行が運営効率の向上につながるのか、それとも創業者中心の構造への警戒を一段と強めるのかが、今後の焦点となりそうだ。

ボンズ氏は次のようにも主張した。

「Cardanoは@IOHK_Charlesを追い出さなければならない。越えてはならない一線は、管理されたDiscordサーバー内にガバナンス議論を中央集権化しようとしたことだ。IOHKは成果を出せなかった。ADAの最大処理能力は2026年でも23TPSだ。言葉より行動が物を言う。ステークホルダーガバナンスはこのためにある」

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