Standard Charteredは、分散型取引所Uniswapのトークン「UNI」について、2030年末に100ドルへ達するとの見通しを示した。同時に、Ethereumは4万ドル、Bitcoinは50万ドルに到達する可能性があるとの予測も打ち出した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが17日(現地時間)に報じた。見通しの柱となるのは、分散型金融(DeFi)とトークン化資産市場の拡大だ。Standard Charteredは、実物資産(RWA)のオンチェーン化が進むほど、DeFiインフラを担うUniswapの評価が高まる可能性があるとみている。
同行は、UNIが足元の約3.60ドルから2030年末に100ドルまで上昇すると予想した。現在水準のおよそ28倍に相当する。レポートではこのほか、Ethereumが約1700ドルから4万ドル、Bitcoinが約6万6000ドルから50万ドルまで上昇するシナリオも示した。
ジェフリー・ケンドリック氏が率いるStandard Charteredのデジタル資産リサーチチームは、UniswapがDeFiにおけるトークン化資産拡大の直接的な恩恵を受けると分析した。同行は、現在約3400億ドル規模のDeFi上のトークン化資産が、2028年末には約4兆ドルへ拡大すると試算している。DeFi全体に占めるトークン化資産の比率も、足元の3.5%から2030年には30%まで高まると見込んだ。
トークン化資産の比率上昇に伴い、DeFi市場全体の拡大も進む可能性がある。Standard Charteredは、DeFiの総預かり資産(TVL)が2030年末に2兆7000億ドルまで増えると予測。その中でUniswapは、多様な資産間の取引をつなぐ汎用的なインフラとして機能する可能性があると評価した。
同行はUniswapの強みとして、ブランド力、長期の運用実績に加え、相関性の高いトークン化資産同士の取引を支えやすい仕組みを挙げた。RWAのオンチェーン移転が増えるほど、流動性プールは関連性の高い資産間でより効率的な市場を形成しやすくなるという。Uniswapがこうした機会を取り込み、伝統的金融機関との連携まで広げれば、恩恵はさらに大きくなるとの見方も示した。
市場も見通し公表後に反応した。UNIは直近1週間で36.58%上昇した一方、年初来ではなお約48%低い水準にある。
BitcoinとEthereumも直近の下落分を一部取り戻した。Bitcoinは直近1週間で7%上昇し、約6万5500ドルで推移したが、年初来では約25%下落している。Ethereumも同期間に10%上昇し約1788ドルを付けたものの、年初来では約40%安の水準にとどまっている。
今回の見通しは、単なる価格目標ではなく、トークン化資産の拡大がDeFiインフラの価値見直しにつながる可能性に着目したものだ。なかでもUniswapは、トークン化資産の実際の売買が行われるオンチェーン市場の拡大局面で、直接的な恩恵を受けやすいプロトコルとして位置付けられた。足元のUNI反発も、DeFiとRWAの結び付きに対する投資家の期待が改めて高まっていることを示している。