ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインの流通量のうち79%を長期保有者が占め、過去最高を更新した。市場調査会社K33は、こうしたオンチェーン指標について、主要な弱気相場で底入れが近づいた局面と似た動きだと分析している。

17日付のBitcoin Magazineによると、K33は報告書で、長期保有者への供給集中が一段と進んでいると指摘した。過去の主要な弱気相場でも、流通するビットコインが長期保有者へ偏る傾向は底値圏の接近時に繰り返し確認されており、今回も同様のパターンが現れているという。

K33のリサーチ責任者ベトル・ルンデ氏は、長期保有者による蓄積が進むなかで、市場環境にも段階的な改善の兆しが見え始めていると説明した。

長期保有コインの移動が大幅に減っている点も、その根拠の一つに挙げた。6月6日時点で、2年以上動いていなかったビットコインのうち、2026年に入って再び移動したのは21万8421BTCにとどまった。これを下回ったのは2012年の7万600BTCだけだった。一方、前回サイクルの高値圏にあった2024年は、同日時点で118万BTCが再び移動していた。

K33は、足元の売り圧力要因とみられてきたビットコイン現物ETFの資金流出が和らいでいる点にも触れた。売買高が年初来の低水準に落ち込むなかでも、これを新たな下落局面の始まりというより、弱気相場後半でより頻繁に見られるパターンと位置付けている。

ルンデ氏は、先週時点でビットコイン流通量の50%が含み損の状態にあると分析した。この水準は歴史的にみて、主要な弱気相場で底打ち直前の数週間に限って現れてきたという。ただし、反発に転じる前にもう一段下げるケースが多いとも付け加えた。

もっとも、市場参加者が一様に強気になっているわけではない。Wintermute、Glassnode、Bitfinexは、ETFの資金フローやステーブルコインの成長、機関投資家需要が、持続的な反転を裏付けるほどには至っていないとみている。一部では、本格回復に先立ってビットコインが3万ドル(約450万”円”)前後まで下押しする可能性も指摘されている。

マクロ環境も引き続き重荷だ。18日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)は、ケビン・ウォッシュ氏の就任後初の会合となる。政策金利は据え置き予想が優勢だが、市場では2026年後半の追加利上げ観測も一部で織り込まれている。

ビットコインの30日ベースのS&P500との相関係数は0.6前後で、弱気相場ではマクロ環境の変化により敏感に反応しやすい傾向がある。FRBのスタンスに変化があれば、ビットコイン相場の変動性が一段と高まる可能性があるとの見方も出ている。

今後の焦点は、長期保有の拡大とETFの売り圧力緩和が、実際のトレンド反転につながるかどうかだ。オンチェーン指標は底入れ接近の可能性を示しているが、機関投資家需要やマクロ環境がそれを裏付けるかどうかは、なお見極めが必要だ。

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