SkyBridge Capital創業者のアンソニー・スカラムーチ氏は、足元のビットコイン下落について、構造的な崩れではなく半減期後にみられる通常の調整局面との見方を示した。機関投資家の参入拡大とビットコイン現物ETFへの需要が相場を下支えしており、2026年後半から持ち直しに向かうと予想している。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が17日(現地時間)に報じたところによると、スカラムーチ氏はCNBCのインタビューで、現在のビットコイン相場は過去の半減期後の値動きに近い軌道をたどっていると述べた。
同氏は、2024年の半減期後にビットコインが数カ月で史上最高値を更新した後、大幅な調整に入ったものの、これを異例の弱気相場とみる必要はないと指摘した。現在の下落は、これまで半減期後に繰り返されてきたサイクルの範囲内にあるとの認識を示した。
調整幅についても、過去の弱気相場に比べれば相対的に小さいと説明した。主要な下落局面では高値から60〜70%下落する例が多かったのに対し、今回は下落率が約50%にとどまっているという。その背景として、機関投資家の参加拡大とビットコイン現物ETFへの需要を挙げた。
相場の持ち直し時期については、2026年10〜12月期を想定する。同氏は、2026年後半から再び上昇の勢いを取り戻し、2027年初めまで上昇基調が続く可能性があると予想した。この時期は、2028年4月に予定される次回半減期の約9カ月前に当たり、供給逼迫への意識や投資家心理の改善が進みやすい過去のパターンと重なるとしている。
一方、四半期ベースでは従来の傾向と異なる動きもみられた。ビットコインは一般に1〜3月期と10〜12月期が強いとされるが、2025年10〜12月期は23.2%下落し、2026年1〜3月期も22.1%下落した。4〜6月期も3.73%の下落で終えたが、それでも同氏は2026年後半のモメンタム回復シナリオを維持している。
マイケル・セイラー氏が率いるStrategyのビットコイン買い増し戦略を巡る懸念についても、過度な警戒は不要だとの見方を示した。同社のビットコイン保有分には現在、約85億7000万ドルの含み損が生じているが、財務基盤はなお健全だと評価した。加えて、転換社債の一部買い戻しにより、投資家が懸念していたリスク要因も和らいだと説明した。
相場反発の可能性を示す材料として、心理指標にも言及した。ビットコインの相対力指数(RSI)は歴史的な低水準まで低下しており、投資家の関心やGoogle検索の動向も大きく落ち込んでいるという。同氏は、こうした極端な悲観がむしろ反発の起点になり得るとし、ビットコインが直近で6万1000ドルから一時6万5000ドルまで短期間で上昇した例を挙げた。
スカラムーチ氏の見立ては、今回の下落を構造的な崩壊ではなく、サイクル内の調整として捉える点にある。機関投資家の資金と現物ETF需要が従来以上に下値を支えるとの見方が妥当かどうか、また2026年10〜12月期に実際に回復局面へ移行するかが今後の焦点となる。