Cardano創業者のチャールズ・ホスキンソン氏が、足元で広がる「Cardanoは死んだ」との見方を否定し、ADAの長期的な存続可能性を強調した。価格下落やエコシステム内の混乱が続く中でも、ネットワークの分散性とコミュニティの強さが持続性を支えるとの考えを示した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが16日(現地時間)に報じたところ、ホスキンソン氏は最近のライブ配信で、Cardano衰退論に対し「ADAの流れは短期間で大きく変わり得る」と述べた。足元の相場環境だけで、プロジェクトの将来を判断すべきではないとの認識を示した格好だ。
同氏は、暗号資産市場では勝ち組と負け組が絶えず入れ替わると説明した。2020年から2021年の強気相場では、ADAが約0.025ドルから1年で3ドル近くまで上昇した例を挙げ、市場心理や採用の進展は短い期間でも大きく変化し得ると指摘した。投資家が足元の値動きに目を奪われ、市場環境の急変可能性を見落としがちだとも語った。
そのうえで、厳しい市況でも開発を継続するプロジェクトには、想定以上に早く普及の機会が訪れる可能性があるとした。Cardanoのエコシステムについても、コミュニティが中核となる原則を維持する限り、低迷局面を乗り切れると強調した。
さらにホスキンソン氏は、「Cardanoの未来は、私が関わり続けるかどうかで決まるものではない」と述べた。ネットワークの分散型構造とコミュニティ主導の基盤こそが、プロジェクトの耐久力を支えるとの見方を示した。「Cardanoは終わった」とする見方については、支持者はそうした悲観論をうのみにすべきではないと訴えた。
こうした発言は、Cardanoに対する批判が強まる局面で出た。ADAは過去1週間で大きく下落し、0.1492ドルまで値を下げた。暗号資産市場全体の軟調地合いに加え、Cardanoエコシステム内部の悪材料も重なった可能性があるとの見方が出ている。
エコシステム内では、ガバナンスを巡る対立を背景に「Cardano Summit 2026」が中止となり、TapToolsは運営を停止した。ホスキンソン氏自身も、年末までにさらに多くのエコシステムプロジェクトが失敗する可能性に言及したことがある。加えて、一時的に休息を取る考えを示したほか、コミュニティの主な拠点をX(旧Twitter)からDiscordへ移すと発表したことも、弱気ムードを強める要因となった。主要な貢献者の一部がエコシステム離脱を示唆したことも、投資家の懸念を広げた。
それでもホスキンソン氏は最近、Cardanoコミュニティの強気姿勢を呼び戻す発信を続けている。これまでもCardanoは大規模に世界を動かし得る唯一のブロックチェーンエコシステムだと主張しており、コミュニティが投資を続ければ、最終的にADAがBitcoinを上回る可能性があるとの従来の見解も改めて示している。
今回の発言は、価格下落とエコシステム内の悪材料が重なる中でも、Cardanoの持続可能性の源泉をコミュニティと分散型構造に求めた点で注目される。短期的な価格変動よりも、エコシステムの維持力と開発継続性を前面に押し出したメッセージといえそうだ。