写真=SK Telecom。付属協定締結後に撮影した、イ・ジョンヒョンSK Telecom統合セキュリティセンター長(左)とオ・チャンベ韓国警察庁電気通信金融詐欺統合対応団長

SK Telecomと韓国警察庁は6月17日、AIを活用した不正アプリ解析を通じて、3カ月でフィッシング犯罪に使われるサーバー475台を特定し、643人の被害防止につなげたと発表した。両者は16日、こうした取り組みを制度化するため、不正アプリ分析と捜査協力に関する付属協定を締結した。

今回の協定は、2025年10月に締結した官民協力の業務協約を具体化するもの。SK TelecomのAIセキュリティ技術と韓国警察庁の捜査力を組み合わせ、ボイスフィッシングなど電気通信金融詐欺への対応強化を目指す。

両者はこれまで、韓国警察庁が収集したフィッシング関連の不正アプリを、SK Telecomが開発したAIエージェントで解析し、コマンド・アンド・コントロール(C2)サーバーの情報を抽出してきた。

C2サーバーは、不正アプリに指令を送るほか、個人情報や金融情報の窃取、遠隔操作などを担うボイスフィッシング組織の中核インフラとされる。SK Telecomは解析後、C2サーバーの情報と当該サーバーに接続した顧客情報を韓国警察庁に提供している。被害拡大の恐れが大きい事案は優先的に分析し、迅速な捜査と被害遮断を支援する。

SK Telecomは、難読化や実行環境の検知、通信の秘匿化など、解析を妨げる技術が組み込まれた不正アプリを自動で分析する体制を構築した。これにより、分析時間を従来比で約81%短縮したという。

試験運用の結果、両者は3カ月で犯罪サーバー475台を特定し、643人の被害を防止した。ボイスフィッシングの平均被害額ベースでは、年間約1638億ウォン相当の被害防止効果があると説明している。

2026年5月には、被害者が送金する直前に対応し、約6億ウォン規模のボイスフィッシング被害を防いだとしている。

SK Telecomは今後、AIを活用した不正アプリ解析技術をさらに高度化するとともに、不正なインターネットアドレスやボイスフィッシングが疑われる電話番号の事前検知などにも協力範囲を広げる方針だ。

イ・ジョンヒョンSK Telecom統合セキュリティセンター長は「AIセキュリティ技術によって、これまで把握できなかった犯罪サーバーを見つけ出し、実際の被害防止に貢献できた」とコメント。「今後も技術革新を基盤に、ボイスフィッシング被害の防止に積極的に取り組む」と述べた。

オ・チャンベ韓国警察庁電気通信金融詐欺統合対応団長は「SK TelecomのAI技術を活用し、多くの被害を未然に防ぐことができた」とした上で、「官民連携による先制対応を通じ、電気通信金融詐欺の根絶に力を入れる」と話した。

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