写真=マイケル・セイラー会長の公式サイト

米投資家のピーター・シフ氏は16日、Strategy(旧MicroStrategy)のビットコイン買い増し戦略を批判し、同社株「MSTR」は売却すべきだとの見方を示した。株価プレミアムの縮小によって、これまで同社を支えてきた資金調達モデルは機能しにくくなっていると指摘している。

ブロックチェーン関連メディアのU.Todayによると、シフ氏は、Strategyのいわゆる「無限資金調達」構造が根本的に崩れたと主張した。

論点の中心にあるのは資金調達の仕組みだ。Strategyはこれまで、保有するビットコインの純資産価値(NAV)を上回る水準で株価が評価される局面を背景に、新株発行や転換社債の発行を進めてきた。

株式がプレミアムを伴って取引される局面では、こうした調達は1株当たりのビットコイン保有価値を損なわず、むしろ押し上げる余地があったという。

ただ、シフ氏は足元で前提条件が変わったとみている。過去の株式売却はプレミアムが乗った水準で実施できた一方、現在は割安な水準での売却を強いられているとし、市場はもはや従来と同じ条件でこの調達構造を受け入れていないとの認識を示した。

今回の批判の直接の対象となったのは、今月初めに公表された1550BTCの追加購入だ。Strategyは1億100万ドルを投じてビットコインを買い増した。

これについてシフ氏は、総保有量こそ増えたものの、1株当たりでみたビットコイン保有量はかえって減少し、結果としてマイナスのビットコイン利回りを招いたと指摘した。株主が1株を通じて得る間接的なビットコインエクスポージャーは、むしろ弱まったという見方だ。

相場変動も問題視した。シフ氏は、1550BTCの購入直後にビットコイン相場が調整し、この取引だけで直ちに600万ドル超の含み損の状態に入ったと言及した。

また、資金調達手段そのものへの信認低下にも警鐘を鳴らした。STRCが額面水準を回復できなければ、Strategyは配当の引き上げを迫られる可能性があるとし、負債性の調達手段に対する市場の信頼が弱まれば、資金コストの上昇につながりかねないとした。

そのうえでシフ氏は、現時点で最も合理的な選択肢は「ビットコインを売却し、ディスカウントで取引されている自社株を買い戻すこと」だと主張した。新たな資金を調達してビットコインを積み増すより、下落した株価を活用すべきだとの立場だ。

投資家に対しても、ビットコインの先行きに強気であってもMSTRの保有は不利な選択になり得ると警告した。シフ氏は「ビットコイン強気派にとっても、MSTR保有は最悪の方法だ」と述べた。

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