Nexonは16日、ゲーム開発の知見を共有するイベント「2026 Nexon Developer Conference(NDC 26)」を京畿道城南市の京畿創造経済革新センターで開幕した。全51セッションのうち15本をAI関連が占め、開幕式ではイ・ジョンホンNexon日本法人代表が、AI時代の競争力は「ユーザーへの深い理解」だと述べた。
19回目となる今回は、ゲーム企画、プログラミング、ビジュアルアート&サウンド、プロダクションなど開発・運営全般に加え、AI、IP、ブロックチェーンのトレンドやグローバル事例までを扱う。全体は9分野51セッションで構成する。
イ・ジョンホン氏は開幕あいさつで、現在の技術変化を「避けられない大きな流れ」と位置付け、AIとの向き合い方について考えを示した。
同氏は「AIは創作と演算の革命であり、コンテンツを生成・分析する限界費用をゼロに近づけている」と指摘。そのうえで、「実装を容易にする道具は、経験者にも新人にも等しく与えられる」と述べた。実装手段が平準化するほど、ユーザーの期待水準は上がり、嗜好も細分化するため、コンテンツにはより高い完成度と幅広い面白さが求められるとの見方を示した。
対応の方向性として挙げたのは2点だ。1つ目は、AIを競争相手ではなく道具として捉え、積極的かつ主体的に活用すること。同氏は「AIが得意なのは答えが定まった仕事だ」とし、「定義されていない問題や、人と人の間に共感と感動を生み出す過程は、現時点では人間にしか担えない領域だ」と語った。
2つ目は、ユーザーへの深い理解と共感だ。同氏は「誰もが同じ道具を使えるようになれば、何を作るべきかを見極める判断力こそが競争力になる」と説明。「その視点はユーザー理解と共感から生まれる」と強調した。さらに、「ユーザーが何に熱狂し、どの瞬間に価値を感じるのかを見極めることが、新しい技術で何を作るかを決める最も重要な基準であるべきだ」と述べた。
NDCの意義については、「技術の変化が速いほど、互いの領域を理解し、現場の話を交わす過程の価値はむしろ高まる」と指摘。「技術がどれだけ変わっても、ユーザーは結局、面白いゲームを覚え、再び探して戻ってくる」とし、NDCがその本質を再確認する場になることに期待を示した。
今年は単独講演に加え、専門家による対談形式のセッションを8本用意した。Nexon Gamesのパク・ヨンヒョン代表が複数の新規プロジェクトを同時に率いるリーダーシップを共有するほか、「Blue Archive」のキム・ヨンハPDとProject Moonのキム・ジフン代表が企画・運営のノウハウを語るセッションも予定する。
AI分野では、OpenAI出身でLove&FuryのCTOを務めるキム・テフン氏と、Nexonのイ・ヨンウク室長が、AI導入によって組織の成長手法がどう変わるかを議論する。Nexonのカン・ドクウォン本部長とKraftonのイム・ギョンヨンVPが、各社のAI転換の経験を共有するセッションも設ける。
全51セッションのうち15本はAI関連だ。「Arc Raiders」を手がけたEmbark Studiosの開発者も参加し、機械学習の実務への適用事例、アート制作の自動化パイプライン、ゲームデータ分析の方法論などを紹介する。Google DeepMindのディレクターやRoblox Korea、インディーゲーム「RimWorld」のディレクターであるタイナン・シルベスター氏ら、国内外のゲーム・IT業界関係者も登壇する。
このほか、「Blue Archive」のサービス5周年を機に開発初期から振り返るポストモーテム、「Mabinogi Mobile」のメインクエスト制作記、「The First Descendant」「MapleStoryM」などNexonの主要ライブゲームの開発・運営の舞台裏を扱うセッションもそろえた。
NDC 26の期間中、Nexonは板橋本社1〜2階でゲームアート展示会「NEXTAGE」も開催する。Nexonグループのアーティストが参加し、実際のプロジェクト作品からファンアートまで約150点を、デジタルイラストや造形物、映像など多様な形式で披露する。NDCのアート展示を外部向けに全面公開するのは2019年以来7年ぶり。板橋コンテンツ通りでは「NDCミュージック&トークコンサート」も実施する。