NVIDIAは社債発行による資金調達を検討している(写真=Shutterstock)

NVIDIAが、社債発行による約200億ドルの資金調達を検討している。米CNBCが15日(現地時間)に報じた。人工知能(AI)需要の拡大が本格化して以降、同社が社債発行を検討するのは初めてとなる。

NVIDIAは同日、米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で資金調達計画を明らかにした。ただ、発行規模などの詳細は開示していない。

関係者によると、実際の調達額は約200億ドルとなる見通しだ。

同社は今年初め、無担保コマーシャルペーパー(CP)の発行を通じて最大250億ドルを調達できるとしていた。

今回の動きは、AI需要の拡大を背景に、大手テック企業が資本市場で大型調達を進める流れとも重なる。Alphabetは今月初め、株式連動型を含む850億ドルの資金調達計画を発表し、2024年11月以降に550億ドル超の新規債務を確保した。

Supermicroも先週、ハードウェア部品の購入資金を確保するため、70億ドル規模の株式連動型資金調達計画を公表した。Amazonは今年、米国と欧州で債券を発行して約540億ドルを調達しており、先週にはカナダで約100億ドルの追加調達計画も打ち出した。

NVIDIAの負債残高も膨らんでいる。現在の長期負債は約75億ドル、短期負債は約10億ドルとしている。

同社が前回社債を発行したのは2021年。当時は2031年満期債などを含め、50億ドルを調達した。

その後、事業規模は急拡大した。2022会計年度の売上高は約270億ドルだったが、2026会計年度には2160億ドルに増えた。

成長を支えたのは生成AIの拡大だ。2022年末にOpenAIが「ChatGPT」を公開して以降、AIモデル開発企業やハイパースケーラーの間でNVIDIAのグラフィックス処理装置(GPU)需要が急増し、業績の押し上げにつながった。

資金使途について同社広報担当者は、運転資金など一般的な企業目的に加え、既存債務の返済や借り換えも含むと説明した。市場では、今回の起債は単なる手元資金の積み増しではなく、財務の柔軟性確保を狙ったものとの見方が出ている。

足元では株主還元も強化している。5月には配当を1株当たり1セントから25セントに引き上げるとともに、800億ドル規模の自社株買い計画を発表した。

直近四半期のフリーキャッシュフローは490億ドルと、1年前の同時期の350億ドルから増加した。

同社は最近の決算発表でも、今年のフリーキャッシュフローの約50%を株主に還元する方針を改めて示している。市場では、AI投資の拡大と財務戦略のバランスをどう取るのかが、今後の焦点となりそうだ。

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