国産の人工知能(AI)モデルの活用が、金融、ロボット、司法、農業などの専門分野で広がっている。科学技術情報通信部が6月15日に明らかにした。
同部によると、LG AI研究院はKiwoom Securitiesと金融特化型AIエージェントの構築を進めている。EXAONE BI(Business Intelligence)を基盤に、銘柄の投資スコアを予測し、その判断根拠も提示する「説明可能なAI投資」サービスを実装中だ。
LSEG(London Stock Exchange Group)の金融データを組み合わせ、信頼性の向上を図る。LG AI研究院のイ・ファヨン常務は「複数の専門家エージェントが連携し、データ分析から予測、レポート作成までの全工程を担う構造だ」と説明した。
Motif Technologiesも金融分野向けの取り組みを進める。DeepSearchが持つ金融データと構造化知識、自社AIモデルを組み合わせ、金融特化LLMを開発する。
企業分析や資産運用ポートフォリオの最適化、M&Aにおける買収対象企業の評価など、専門業務をAIが直接支援するエージェンティックAIへ発展させる計画だ。DeepSearchと連携する約50社の金融機関に、オンプレミス環境で提供する方針としている。
Upstageは、フィジカルAIスタートアップのRealWorldと連携し、ロボットの知能化を進める。政府支援の下で開発している独自AIモデル「Sola Open VLM」を、RealWorldのロボット基盤モデル(RFM)「RLDX-1」と連携させる。
ロボットが実環境を理解し、高自由度の動作を実行できるようにすることで、フィジカルAIの現場導入拡大を目指す。
SKTは、国内AIスタートアップのLinerとAI検索の信頼性向上に取り組む。独自AIモデル「A.X K1」に、Linerの高精度な検索拡張生成(RAG)技術を組み合わせ、ハルシネーションの低減を狙う。
Linerは、実利用ベースのデータセットやランカーモデルに基づく評価システム、文単位の検証モジュールを設計しているという。
Naver CloudはDaedong AI Labと連携し、国内の土壌、気候、作物データを学習した「農業特化AIエージェント」を構築する。
営農日誌の作成支援、農場ごとの栽培管理、農業コンサルティングに加え、流通や運営管理までをカバーするAI基盤サービスを想定する。Naver CloudのフルスタックAI技術とDaedongの農業AI・ロボティクス技術を組み合わせ、農業プロセス全体の自動化を進める。
KTは大法院と、裁判支援AIシステムの構築事業を進めている。法令、判例、決定例など膨大な法律情報に基づいて回答し、利用者が根拠となる法令や判例も併せて確認できるようにする。
KTは自社AIモデル「Mi:dm 2.0」を同システムに適用する計画だ。