写真=Rippleのステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」

Rippleのドル連動ステーブルコイン「RLUSD」で、足元の純焼却傾向が鮮明になっている。オンチェーン活動は鈍化しているものの、Rippleはマルチチェーン対応や決済ネットワークとの連携、地域展開を通じて、RLUSDの活用範囲拡大を進めている。

米ブロックチェーンメディアのU.Todayが14日付で報じたところによると、RLUSDの直近7日間の焼却額は計5590万ドルだった。一方、新規発行は880万ドルにとどまり、6月に入ってからは発行を焼却が上回る純焼却局面が続いているという。

月初の動きは比較的活発だった。6月1日には1日で約1億2740万ドルを新規発行し、1200万ドルを焼却した。

ただ、その後は発行・焼却ともに急速に縮小し、全体のオンチェーン活動は5月に比べて勢いを欠いている。

需給面だけを見れば、RLUSDに対する市場需要がいったん落ち着いたとみることもできる。もっとも、Rippleは並行してRLUSDの利用先拡大を急いでいる。

その一環として、クロスチェーンインフラのWormholeとの協業を通じ、RLUSDのネイティブトークン転送機能の提供を始めた。これにより、複数のブロックチェーン間での移転が可能となり、国際決済や機関投資家向けの入出金、トークン化資産の取引といった用途に対応しやすくなる。

Rippleは、開発者や機関顧客が複数チェーン環境で、規制に準拠したドル建て流動性へより円滑にアクセスできるようになるとみている。

決済分野でも採用の広がりがみられる。Mastercardは規制型ステーブルコインを活用した決済支援計画を公表し、その対象にRLUSDを含めた。Rippleは、この連携をデジタル資産ベースの決済インフラ需要の広がりを示す事例と位置付けている。

地域展開も進めている。Rippleはトルコのデジタル資産企業BiLira、Bitexen、Bitloと新たに提携し、現地の機関顧客向けにRLUSDの提供を開始した。

教育・研究分野への支援も拡大した。Rippleはイスタンブール工科大学を大学向けブロックチェーン研究プログラムの新たなパートナーに選定し、RLUSDを活用した研究支援に乗り出した。支援内容には、ブロックチェーン関連の先端研究プロジェクト、大学院生向け奨学金、XRP Ledgerのバリデーター運用が含まれる。

このため、RLUSDはオンチェーンの需給面では純焼却が続く一方、事業面では活用領域を広げている構図となっている。

今後の焦点は、機関投資家向けの採用拡大が実際のオンチェーン取引量の増加につながるかどうかだ。短期的に純焼却が続いたとしても、Rippleが進めるマルチチェーン戦略やグローバル決済ネットワークの拡大が実需の押し上げにつながれば、RLUSDの成長ペースが再び強まる可能性がある。

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