画像=ChatGPT生成

韓国のインターネット銀行3社であるKakaoBank、K bank、Toss Bankの利用者数が計5800万人を超え、6000万人の大台が視野に入ってきた。モバイル金融の利便性を武器に顧客基盤を拡大してきたが、2026年下期は規模の拡大だけでなく、収益源の多様化と健全性管理が競争の焦点となりそうだ。

金融業界によると、3社の2026年1〜3月期末時点の利用者数は計5821万人だった。さらにToss Bankは4月末時点で1500万人を超えており、3社合計は5800万人台半ばに達したとみられる。

KakaoBankの1〜3月期末の利用者数は2727万人で、3カ月間で57万人増えた。利用は幅広い世代に浸透しており、40代人口の80%、50代人口の62%がKakaoBankを利用しているという。20歳未満の未成年層への浸透率も31%まで上昇した。

アクティブユーザー指標も伸びた。KakaoBankの1〜3月期のMAU(月間アクティブユーザー数)は2032万人、WAU(週間アクティブユーザー数)は1502万人で、ともに過去最高を更新した。2025年5月に投入した対話型AIサービスの利用者も、開始から1年で500万人を超えた。

下期のKakaoBankは、商品ラインアップの拡充と非銀行分野への進出を並行して進める方針だ。余剰資金の管理を想定した「ステルス通帳」の投入を準備しているほか、法人金融の強化や、リース・割賦を含む非銀行与信市場への参入に向けてキャピタル会社の買収も検討している。足元では、個人事業者向け不動産担保ローンをNaver Payのローン比較サービスで照会できるようにし、外部プラットフォームとの接点も広げた。

新たな顧客層の取り込みにも動く。KakaoBankは第3四半期に、韓国内に居住する外国人を対象とした非対面金融サービスを提供する予定だ。特典を拡充した汎用チェックカードに加え、青少年や外国人向けの商品ラインアップも広げる計画としている。

K bankも顧客基盤の拡大を急いでいる。1〜3月期末の利用者数は1607万人で、3カ月間で54万人増えた。下期はMUSINSAとの協業が主な成長ドライバーになる見通しだ。

MUSINSAは来月、K bankと共同で「MUSINSA Money K bank通帳」とチェックカードを投入する予定だ。前払いチャージ残高のMUSINSA MoneyとK bank口座を連携させ、リアルタイムでのチャージや残高照会を可能にする。カード利用実績に応じてMUSINSA Moneyなどの特典を付与する案も協議しているという。

K bankにとっては、MUSINSAとの提携を通じて若年層の顧客獲得が見込める。MUSINSAは今後、29CMやSoldoutなど他のプラットフォーム向けカードサービスも展開する計画で、プラットフォーム連携型の金融商品への関心は今後も続きそうだ。

このほか下期には、各種アプリ事業者との提携サービスを通じて顧客接点を広げ、非金利収益の基盤強化も進める考えだ。

Toss Bankの1〜3月期末の利用者数は1487万人で、前年同期の1247万人から19.3%増えた。4月末には1500万人を突破した。プラットフォームの利用も活発で、MAUは3月末の1020万人から5月末には1100万人へ増加した。

Toss Bankは金融投資業の正式認可をテコに、下期はファンド販売を通じて、預金・積立・融資中心だった銀行サービスを投資・資産管理分野へ広げる見通しだ。既存の「まとまった資金の運用」で蓄積した金融商品の比較・連携ノウハウを、自社販売チャネルにも広げる効果を見込む。住宅ローンの投入計画もあり、与信ポートフォリオの拡充と非金利収益源の拡大を同時に進める戦略とみられる。

3社の課題は、規模拡大の先にある収益性と内実の管理に移っている。金融当局がインターネット銀行に対し、包摂金融の役割強化を継続的に求めているためだ。中低信用者向け融資の供給を安定的に維持しながら、延滞率などの健全性も管理しなければならない。

1〜3月期も、3社はいずれも金融当局が示す中低信用者向け融資比率の目標を上回った。KakaoBankの中低信用者向け融資は、残高比率が32.3%、新規取扱比率が45.6%。K bankはそれぞれ31.9%、33.6%、Toss Bankは34.7%、34.4%だった。3社合計の1〜3月期の中低信用者向け融資の新規取扱額は1兆2524億ウォンで、前年同期の1兆2095億ウォンから3.5%増加した。

一方、健全性の動きには差が出た。KakaoBankの1〜3月期の延滞率は0.51%で、前年同期比0.01ポイント上昇した。K bankは0.66%から0.61%に低下し、Toss Bankも1.07%と前年同期比で0.19ポイント改善した。

高金利と景気の先行き不透明感が続くなかで、中低信用者向け融資を拡大する必要がある点は、インターネット銀行にとって負担になり得る。顧客数とトラフィックの増加を収益性につなげる一方で、包摂金融の役割とリスク管理を同時に果たさなければならないためだ。

このため金融業界では、2026年下期のインターネット銀行の競争軸は、単純な顧客数の積み上げから、商品多様化、提携拡大、健全性管理へ移るとみている。5800万人超の顧客基盤を築いた3社が、外形的な成長の次の段階に入ったとの見方だ。

金融業界関係者は「インターネット銀行は顧客基盤の拡大を超え、金融市場の中で実質的な役割を証明する段階に入った」としたうえで、「包摂金融の拡大、健全性管理、非金利収益の創出を同時に求められており、増えた顧客数に見合う責任も一段と重くなっている」と述べた。

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