トランプ政権がAnthropicの最新AIモデルを巡り、輸出規制の発動直前に「Fable」の公開停止を求めていたことが分かった。Anthropicがこれを拒否したため、政権は最終的に「Fable5」と「Mythos5」への外国からのアクセスを禁じる措置に踏み切った。Politicoが13日(現地時間)に報じた。
報道によると、Fableの公開から2日後の11日、Amazonのアンディ・ジャシーCEOがホワイトハウスに対し、Fableでガードレールを回避できる可能性があるとして懸念を伝えた。これを受け、スコット・ベッセント財務長官、サイバー担当のショーン・ケアンクロス局長、スージー・ワイルズ首席補佐官らが緊急会合を開いたという。
政権側はその後、Anthropicのダリオ・アモデイCEOとの接触を試み、約1時間15分にわたる電話協議を実施した。以後、ベッセント長官、ケアンクロス局長、ハワード・ラトニック商務長官ら約6人の高官が参加する協議が3回行われたとしている。
アモデイ氏は協議の中で、問題視されたガードレール回避は広範なジェイルブレイクではなく、特定の手法に限られると説明した。その上で、深刻な安全保障上の脅威には当たらないと反論した。
一方、政権側はAmazonの調査結果をNSAに検証させた上で、証拠は十分だと判断したという。ベッセント長官はアモデイ氏に対し、直接「判断を誤っている」と伝えたが、受け入れられなかったため、直ちに「Fable5」「Mythos5」への外国人アクセスを禁じる輸出規制を発動したとしている。
この点を巡っては、双方の主張が食い違っている。
ホワイトハウスは「数時間にわたって説得を続けた末、最後の手段として輸出規制を選んだ」と説明した。これに対しAnthropicは、「ホワイトハウスは具体的な脅威情報を示さないまま、90分以内にモデルを停止するよう最後通告した」と反発。今回の措置は問題の深刻さに比べて過剰だとしつつ、政府の指示には従う姿勢を示した。