SoftBank Groupは6月1日、取引時間中の時価総額でToyotaを上回り、日本の上場企業で首位に立った。長年トップを維持してきたToyotaが、約22年ぶりに一時首位を明け渡す異例の展開となった。
ITmediaによると、SoftBank Groupの時価総額は同日午前11時16分時点で46兆7857億4800万円に達し、同時刻にToyotaを上回った。
同社株は前週末終値比で一時10%近く上昇し、年初来高値を更新した。株価上昇に伴って時価総額も拡大し、一時は47兆円に迫った。
市場では、今回の逆転を単なる順位の入れ替わり以上の動きとみる向きがある。Toyotaは世界の自動車産業での競争力と安定した業績を背景に、およそ22年間にわたって日本企業の時価総額首位を維持してきたためだ。
そのToyotaをSoftBank Groupが取引時間中とはいえ上回ったことは、投資家の関心が従来型の製造業からAIや先端技術投資へとシフトしていることを象徴する事例と受け止められている。
SoftBank Groupは足元でAI分野への投資拡大を鮮明にしている。ソン・ジョンウィ会長は、生成AI、半導体、データセンターなど次世代技術インフラ分野への大規模投資計画を打ち出している。
市場では、こうしたAI中心の成長戦略が企業価値の見直しにつながっているとの見方も出ている。世界的なAI投資ブームが続くなか、SoftBank Groupが保有する技術投資資産と今後の成長期待が株価を押し上げているという。
一方、Toyotaも電気自動車、自動運転、次世代モビリティ分野への投資を進めているが、市場の関心がAI関連銘柄に集中するなかで、相対的に注目が薄れているとの指摘がある。
もっとも、今回の首位交代は取引時間中の動きによるものだ。終値ベースでもSoftBank GroupがToyotaを上回るかどうかは、現時点では不透明。市場では、SoftBank Groupの上昇がどこまで続くかとともに、日本株の時価総額順位の変化が一時的なものにとどまるのかに関心が集まっている。