Metaは、企業顧客向けの新組織「Enterprise Solutions」を立ち上げた。顧客企業にエンジニアやプロダクトマネジャーを直接投入し、データ整備や業務システムとの統合を支援する。同社のAIインフラへの巨額投資を収益化する取り組みの一環とみられる。
米The Informationによると、Metaの上級幹部ナオミ・グレイト氏は社内メモで、新組織の体制を説明した。MetaのAIシステムで扱えるよう顧客データを整備するデータエンジニアに加え、Metaのツールを顧客の業務システムに直接組み込むソフトウェアエンジニア、導入プロジェクトを主導するプロダクトマネジャーで構成するという。
The Informationは、この取り組みについて、GoogleやOpenAI、Anthropic、NVIDIAなどが採用している「Forward Deployed Engineer(FDE)」モデルに近い形だと報じた。
Metaは、AIインフラへの大規模投資を収益につなげるため、収益源の多角化を進めている。昨年の売上高の98%は広告収入が占めた。企業向け市場の開拓には10年以上取り組んできたが、成果は限定的だった。2016年に提供を始めた企業向けコラボレーションツール「Workplace」も、2年前に終了している。
また、Metaの最高技術責任者(CTO)アンドリュー・ボズワース氏は別の社内メモで、「Agent Transformation Accelerator」イニシアチブを通じて、社内業務をAIエージェント中心に再編する方針を示した。「2026年はMetaの変革にとって決定的な年だ」と強調している。
そのうえで、成果を伴わないままAIツールの利用量だけを追う「トークンマキシング」にも言及した。ボズワース氏は「AIツールを使うこと自体が目的になってはならない。トークン使用量は成果指標ではない」と述べた。