銀価格が下落基調を強めている。1オンス当たり73ドル近辺まで値を下げ、相場の焦点は次のサポートとして意識される71ドルを維持できるかに移っている。
ブロックチェーン系メディアのBeInCryptoによると、28日(現地時間)の銀スポット価格は約2%下落し、73ドル近辺で推移した。市場では、71ドルのサポートが機能するかどうかに関心が集まっている。
71ドルは価格面だけでなく、テクニカル面でも重要な節目とみられている。日足では、直近安値に加え、今月7日に上抜けた下落トレンドラインの再確認水準がこの近辺に重なる。ここを維持できれば83ドルのレジスタンスを再び試す余地が残る一方、割り込めば長期の0.618フィボナッチ・リトレースメントに当たる69ドルが次の下値支持線として意識されそうだ。
日足のテクニカル指標も弱含みだ。相対力指数(RSI)は43近辺まで低下し、3月末以降の下落局面で反発の起点となってきた上昇トレンドラインを試している。この水準で明確な反発が確認されれば、相場は中立から強気への地合いを保てる可能性がある。ただ、トレンドラインを下抜ければ、この2カ月続いたモメンタム維持の流れが崩れることになる。
短期チャートはさらに弱い。4時間足ではボリンジャーバンドが急速に拡大し、下方向へのボラティリティ上昇が鮮明になっている。直近の4時間足終値は73.16ドルで、下限バンドは72ドル近辺まで切り下がった。この水準は直近安値ともほぼ一致する。
価格は27日に4時間足でミドルバンドを下回り、76ドル近辺で続いていたもみ合いも崩れた。その後は終値ベースでも売り圧力の強さが確認されているという。
4時間足のRSIも36まで低下し、短期的な弱気圏に入った。売り圧力が和らぐには、価格が再び76ドルを上回る必要がある。
マクロ環境も銀相場の重荷となっている。米国の4月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことで、6月の利下げ期待は48%から8%未満へ低下した。これを受けてドル高が進み、ドル建てで取引される金属価格の下押し要因となった。
米国とイランの協議進展期待から原油価格が落ち着いたこともあり、今週は銀への安全資産としての需要も弱まった。加えて、市場の関心が再び産業需要に向かう中、製造業関連の指標も弱含んでいる。
目先の方向感は、日足RSIの上昇トレンドラインと価格面の71ドルサポートのどちらが先に崩れるかに左右されそうだ。RSIのトレンドラインが維持され、71ドルを守れれば反発余地は残るが、いずれかを割り込めば下落圧力が一段と強まる可能性がある。市場は、71ドルで押し目買いが入るのか、それとも69ドル近辺まで調整が進むのかを見極める局面に入っている。