Cardanoの創設者チャールズ・ホスキンソン氏が、DTCCとStellarの協業発表をきっかけに広がったStellarネットワークへの批判に反論し、「れっきとした技術だ」と擁護した。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が28日(現地時間)に伝えた。ホスキンソン氏は、Stellarに向けられた否定的な見方に疑問を呈し、合意形成の仕組みが異なることだけを理由に技術的な正当性を否定すべきではないとの考えを示した。
論争の発端となったのは、DTCCとStellar Development Foundation(SDF)による協業発表だ。両者は、伝統金融資産のトークン化をStellarネットワーク上で支援すると明らかにした。発表によると、DTCCがカストディする資産のトークン化は、2027年上半期までにStellar上で可能になる見通し。DTCCは今回の協業について、マルチチェーン戦略の強化と、伝統金融とブロックチェーン基盤の相互運用性向上を狙うものだと説明している。
発表直後から、暗号資産業界と伝統金融業界では前向きな受け止めが広がった一方、Stellarのブロックチェーン設計を問題視する声も上がった。暗号資産評論家のオミド・マレカン氏は、「Stellarは正統なブロックチェーンではない」と主張した。
マレカン氏は、Stellarには十分な経済的セキュリティがなく、Stellar Consensus Protocol(SCP)は信頼関係を前提としたバリデーター構造に依存していると指摘した。
これに対し、Stellarプロトコル開発者のギャランド・タイソン氏は反論した。Stellarのバリデーターは公開されており、最大抽出可能価値(MEV)を引き出せず、取引順序を恣意的に操作することもできないと説明した。
また、Stellarはトークンに基づくインセンティブよりもコミュニティの信頼に重きを置く設計だとしたうえで、こうした構造上の特徴は欠陥ではなく、ネットワーク設計の違いにすぎないと主張した。
ホスキンソン氏も同様の観点からStellarを擁護した。すべてのブロックチェーンが同じモデルに従わなければ有効性や有用性を認められない、という考え方には立たないと述べた。
そのうえで、Proof of Work(PoW)やProof of Stake(PoS)と異なる合意構造を採用していることだけをもって、技術の妥当性を否定することはできないとした。
ホスキンソン氏とStellarの友好的な関係は今回が初めてではない。2024年には、Stellar創設者のジェド・マケイレブ氏と直接やり取りしたことを明かし、Stellarチームを前向きに評価していた。
さらに2017年にも、Stellarエコシステムの成功を望むと公言し、同プロジェクトのホワイトペーパーについて「興味深く、読む価値がある資料だ」と評している。
市場でもStellarへの関心は続いている。ホスキンソン氏は2025年7月、StellarのXLMとヘデラ(HBAR)が大幅上昇した後、両プロジェクトを祝福した。
当時、XLMは数週間で100%超上昇し、0.5194ドルまで値を上げた。ホスキンソン氏はこれについて、両エコシステムが厳しい相場環境を乗り越えながら成長を続けてきた証左だとの見方を示した。
今回の論争は、伝統金融資産のトークン化をどのブロックチェーンで進めるのかというテーマが、技術設計やセキュリティモデルを巡る議論に波及した点で注目を集めている。ホスキンソン氏の発言は、ブロックチェーンの有効性を単一の合意モデルだけで測るべきではないという問題提起として受け止められそうだ。
ホスキンソン氏はこの論争の中で、「Stellarがこの男の犬でも殺したのか。れっきとした技術だ」とも述べた。