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Zcash(ZEC)に投資していた大口ウォレットの評価益が、約1年半で1億5000万ドル(約225億円)を超えたことが分かった。2025年には含み損が一時50%超に拡大したものの、その後の相場反転とプライバシーコインの上昇を受けて収益が急拡大した。

ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが28日に報じたところによると、ブロックチェーン分析企業Arkhamは、あるウォレットが実現益として2261万ドル(約34億円)を確保した後も、23万100ZECを保有し続けていると明らかにした。

このウォレットは2024年12月30日、計26万5018ZECを取得した。当時のZcash価格は1ZEC当たり約60ドルで、投資額は約1585万ドル(約24億円)とみられる。

足元のZEC価格は548.78ドル。直近24時間では0.82%下落したが、中長期では大幅に上昇している。

Arkhamは28日に取引履歴を公開し、このウォレットが1年で1億5000万ドル超の利益を上げたと説明した。保有を続ける23万100ZECの評価額は約1億2600万ドル(約189億円)で、これに実現益2261万ドルを加えると、総利益は1億5000万ドルを上回る。

もっとも、投資開始後から一貫して順調だったわけではない。2025年には評価損が一時50%超に拡大し、損失額は約860万ドル(約13億円)に達したとされる。

その後は相場の反転で持ち直し、2026年に入ってからのプライバシーコイン高を追い風に、利益が急速に膨らんだ。

利益確定売りは2025年1月から11月末にかけて続いた。この間、計8回の売却で5万4718ZECを処分し、約2261万ドルを確保したという。

市場では、この取引が足元のプライバシーコイン相場の上昇と重なった点に注目が集まっている。Zcashは2026年に入って大きく上昇した。

相場を押し上げた要因の一つとして、Grayscaleによる現物ETFの申請が挙げられている。Grayscaleは今月初めにZcash現物ETFを申請し、その後、ZECは一時700ドルを上回った。

一方で、このウォレットの保有者については、Helius Labsの共同創業者メルト・ムムタズではないかとの見方も一部で浮上している。メルト・ムムタズはZcash支持者として知られるが、本人はこれを直接認めていない。

メルト・ムムタズはこうした観測について、自身が実際にZECを売却したのではなく、ロングポジションを保有していただけだとの趣旨の発言をしている。

Arkhamも、ウォレットの保有者を公式には確認していない。現時点では、この見方は裏付けのない市場観測にとどまっている。

市場関係者の間では、今回の事例は特定個人の成功例というより、長期保有と一部売却を組み合わせた戦略が、プライバシーコインの上昇局面で大きな収益を生み得ることを示したケースとして受け止められている。

今後、このポジションが1億ドル超の利益水準を維持できるかどうかは、ZEC相場の行方に左右されるとの見方が多い。業界では、Grayscaleの現物ETF申請の進展に加え、Zcashネットワークにおけるシールド供給の増加動向が主な注目材料となっている。

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