ロズウェル市の事例は、自治体のビットコイン保有が寄付と長期保有ルールで成り立つことを示した。写真=Reve AI

米ニューメキシコ州ロズウェル市が、寄付で形成したビットコイン準備金について、最低10年間の保有を義務付ける条例を定めていることが分かった。売却を厳しく制限し、長期保有を前提とした自治体の暗号資産管理モデルとして注目を集めている。

ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが26日(現地時間)に報じた。市のビットコイン準備金は現在0.173BTCで、時価は約1万3312ドルとしている。

この準備金は、市が直接購入したものではなく寄付で形成された。最初の寄付は2025年4月29日で、約0.0305BTCが送金された。その後も匿名の寄付が続き、現在の残高に積み上がったという。一部の入金元アドレスについては、個人ウォレットやRobinhoodのようなサービスとの関連があるとみられている。

注目されているのは話題性だけではない。条例では、寄付されたすべてのビットコインを最低10年間保有すると定め、短期的な利益確定や財源不足の穴埋めを目的とした売却を事実上封じた。

さらに、準備金の評価額が100万ドルを超えた場合でも、年間に支出できるのは総額の21%までに制限される。支出の実施も5年ごとに限られ、準備金を長期の戦略資産として扱う枠組みになっている。

使途も限定した。市は、高齢者の水道料金支援と災害救援の財源にのみ充てられるよう定めており、投機目的の運用ではなく公共目的の基金と位置付けている。

オンチェーン分析企業のArkham Intelligenceは、このウォレットを公開した。同社は「宇宙人がビットコインを買っている」といった冗談交じりの表現も添えている。

ロズウェルは、1947年に米陸軍航空隊が「空飛ぶ円盤」を回収したと発表した出来事で知られる。その後、軍は気象観測用の風船だったと説明を改めたが、現在もUFO陰謀論の象徴的な土地として語られることが多い。

現時点で、このウォレットから資金流出は確認されていない。Arkhamのダッシュボードでは、2025年半ば以降に残高が着実に増えており、直近の評価額上昇は、市による買い増しではなくビットコイン相場の上昇による影響が大きいとみられる。

コミュニティでは、ロズウェルという都市の象徴性とビットコインを結び付け、ミームとして拡散する動きも出ている。一部ユーザーは「1947年にロズウェルを訪れた宇宙人が戻ってきて、今度はビットコインにも分散投資したのではないか」といった冗談を投稿した。トルコの暗号資産アナリスト、CoinDelisiも「寄付されたコインにすぎないが、すでにコミュニティのミームになっている」と言及した。

米政府によるUFO、すなわち未確認異常現象(UAP)を巡る調査の流れも改めて注目されている。米国防総省は2022年に全領域異常現象解決事務所(AARO)を設置し、2024年に公表した報告書で、地球外起源や地球外宇宙船のリバースエンジニアリングを裏付ける経験的証拠は確認されなかったとした。

ドナルド・トランプ大統領は今年初め、各政府機関にUFO関連資料の機密解除を指示し、国防総省も関連文書や映像を追加公開した。こうした流れの中でロズウェル市のビットコイン準備金は、地方自治体によるデジタル資産保有の事例であると同時に、ミームと政策が交差するケースとして市場の関心を集めている。

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