ビットコイン 写真=Shutterstock

正体不明のユーザーがビットコイン107BTCを焼却アドレスに送金し、回収不能となった。取引は5件に分けて実行され、ロックタイムや手数料の設定から、市場では意図的な焼却だった可能性が取り沙汰されている。

ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが26日(現地時間)に報じた。オンチェーン分析では、今回の送金は単純な誤送金ではなく、あらかじめ設計された処理とみられている。

5つのウォレットからの送金はいずれも、ロックタイムが95万958ブロックに設定されていた。さらに、送信者は通常水準の約2倍の手数料を支払い、そのブロックで取引が処理されるようにしていたという。異なるウォレットから同じ条件で残高が全額移されたことから、単一の主体が107BTCをまとめて焼却した可能性がある。

焼却アドレスは、一度送られたビットコインを事実上取り戻せない特殊なアドレスだ。2015年ごろからビットコインコミュニティで知られ、これまでに累計807BTCを受け取ってきた。ただ、その大半はオンチェーン上に記録を残す目的の少額送金で、今回のように100BTCを超える規模の送金は異例とされる。

このアドレスについて、Blockstream創業者のAdam Back氏は「量子コンピュータ向けの懸賞金のようなものかもしれない」と言及した。焼却アドレスの構造上、公開鍵から秘密鍵を導き出すのは事実上不可能で、記事では仮に量子コンピュータを前提としても極めて困難だと説明している。

実行のタイミングも市場の関心を集めた。ビットコインが再び7万7500ドルを上回る局面で送金が行われたためだ。市場全体で大口保有者による投げ売りの動きは確認されていないが、今回は利益確定の売却というより、保有資産そのものを放棄したケースに近いとみられている。

オンチェーンの資金移動をたどると、今回焼却された資金は古いウォレット群とつながっている。主要ウォレットの1つは2014年からビットコインを蓄積しており、2025年末時点で残高は約250万ドル相当に達していた。その後、25日に全額が焼却アドレスへ移された。

もっとも、分析者の間でも現時点で明確な理由は確認されていない。関連ウォレットは長期間保有していたビットコインを一度に全額送金しており、取引の形式からも意図性の強さがうかがえる。一方で、取引の目的や実行主体は判明しておらず、市場全体の一般的なトレンドとして受け止めるのは難しいとCryptopolitanは伝えている。

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