XRPは、チャート上では1ドル近辺までの下落余地が意識される一方、取引所からの流出量が急増している。テクニカルでは弱気パターンが警戒されるものの、オンチェーンでは買い集積とレバレッジ縮小が確認されており、相場は方向感を探る展開となっている。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、XRPは12時間足で弱気のヘッドアンドショルダーを形成している。左肩は3月上旬、ヘッドは3月中旬、右肩は5月中旬にそれぞれ付け、ネックラインは1.18ドル近辺に位置する。
XRPは直近で1.3ドルまで下落した後に反発したが、なお右肩とヘッドの水準を回復できていない。このゾーンを明確に上抜けできなければ、弱気基調が続く可能性が高いとみられている。ヘッドアンドショルダーに基づく想定下落率は約18%と分析された。
一方、オンチェーンデータはチャートとは異なるシグナルを示している。Glassnodeの取引所純ポジション変化によると、XRPの取引所からの純流出は15日のマイナス714万XRPから、24日にはマイナス2937万XRPに拡大した。約10日で流出量が300%超増えた計算になる。
通常、暗号資産が取引所外に移されると、すぐに売却可能な供給が減るため、短期的な売り圧力を和らげる要因とされる。今回は一時的な大口移動というより、継続的な流出増加の様相が強く、投資家による買い集めとの見方も出ている。
デリバティブ市場でも過熱感はやや後退した。オンチェーン分析会社Santimentによると、XRPの未決済建玉(OI)は15日の約10億ドル(約1500億円)から、直近では9億1419万ドル(約1371億円)に減少した。ロングの資金調達率(ファンディングレート)も0.008%から0.003%台へ低下している。
ロングのファンディングレートは約62%低下しており、連鎖的な清算リスクの後退につながるとの見方がある。市場では、レバレッジが低下すれば下落局面での強制清算が減り、下げ幅が拡大するリスクも小さくなると受け止められている。
足元では、下値の節目も段階的に意識されている。XRPは25日時点で1.35ドル近辺で推移しており、1.34ドルと1.28ドルが短期的な分岐点とされる。さらに1.21ドルと、主要ネックラインにあたる1.18ドルが、中長期の方向性を左右する重要水準として挙げられた。
とりわけ、12時間足の終値が1.18ドルを下回れば、1.01ドルや0.96ドルまで下落余地が広がるとの分析もある。BeInCryptoは、フィボナッチ拡張の1.618倍水準にあたる1.01ドルを主要な下値目標として示した。
もっとも、上昇シナリオもなお残る。XRPが1.55ドルのゾーンを回復すれば弱気バイアスは後退し、その後の1.6ドル再突破も視野に入るという。12時間足の終値が1.60ドルを上回れば、現在のヘッドアンドショルダーは無効となる可能性が高いとしている。
総じてみると、足元のXRP市場は弱気のチャートシグナルとオンチェーンの買いシグナルがせめぎ合う局面にある。取引所流出の拡大とレバレッジ縮小は短期急落の確率を下げる材料とみられる一方、相場の方向性は1.18ドルを維持できるかどうかに大きく左右されそうだ。