米中でAI開発を巡る投資競争が激化している 写真=Reve AI

米中の人工知能(AI)分野で巨額資金の流入が続き、投資競争が一段と激しくなっている。Cryptopolitanによると、2026年1~3月期の世界のAIスタートアップ投資額は2555億ドルに達した。中国のAIスタートアップも1100億元超を調達したという。

中国では、政府系資金を梃子(てこ)にAI、半導体、先端製造業への投資が加速している。中国科学技術省のパン・シャオドン事務次官は2月、北京での記者会見で、創業初期、小規模案件、長期投資、ハードテック企業を主な対象とする国家ベンチャーキャピタル・ガイダンスファンドを創設したと明らかにした。総額は約1兆元としている。

政府系の投資家は2025年、AI関連で140件超の投資案件に参加した。2018年以前の年間10件前後と比べると大幅な増加だ。中国当局は金融機関や地方政府と連携し、技術産業統合ファンドやセカンダリーマーケットファンドなど、総額3500億元超の各種ファンドも組成した。

個別案件も大型化している。DeepSeekは、中国集積回路産業投資ファンドが主導する初の外部資金調達ラウンドを進めている。DeepSeekの企業価値は4月時点で100億~200億ドルに上昇し、5月初旬には450億~500億ドルと推定された。Moore Threadsは2025年2月、企業価値41億ドルで7億2000万ドルを調達した。Moonshot AIは2026年1月、企業価値100億ドルで7億ドルを調達した。StepFunも7億1700万ドルを調達したとされる。

米中両国は投資拡大と並行して、自国産業の保護策も強めている。米国は2025年1月、米国の投資家による中国のAI・半導体企業への投資を禁止した。中国も4月末に同様の制限を導入した。国家発展改革委員会は、MetaによるManusの20億ドルでの買収後、Moonshot AI、StepFun、ByteDanceに対し、政府の承認なしに米国資本を受け入れないよう求めた。

トランプ政権は、中国の研究機関が米国のAIモデルを大規模に蒸留していると主張している。ホワイトハウスのメモでは、対応策として蒸留手法に関する情報共有や、米国AI企業との防衛協力など4項目を示した。Anthropicも、DeepSeek、Moonshot AI、MiniMaxが同社モデルを不正利用したと主張した。

規制強化後も資金流入は止まっていない。中国のプライベート市場取引は2026年1~3月期に2568件、2344億元となった。同期間の外貨建て取引は前年同期比で2倍超の210件に増え、公表ベースの投資額は495%増の673億元だった。米国では2026年1~3月期の投資額が、2025年通年の総投資額2544億ドルを上回った。OpenAI、Anthropic、xAIの3社で全体の3分の2超を占めた。

投資手法こそ異なるものの、米中ともにAI開発のスピードは加速している。中国の大規模モデル企業は2026年までに開発サイクルを3カ月未満に短縮した。スタンフォード大学の報告書は、米中の最先端AIモデルの性能差が実質的に縮小したとの見方を示している。

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