写真=(左から)Kenyi Technologiesのビンセント・ロンケ代表、ADTechnologyのパク・ジュンギュ代表

ADTechnologyは4月3日、米ニュージャージーで半導体設計を手掛けるKenyi Technologiesと、次世代高性能コンピューティング(HPC)向けSoCプラットフォームの開発に関するMOUを締結したと発表した。自社開発の2nm CPUプラットフォーム「ADP620」を軸に、北米のAIインフラ市場で事業拡大を狙う。

今回の協業は、ADTechnologyの2nmプロセスベースのカスタムCPU「ADP620」にとって、実際の顧客案件への初採用となる。Kenyi TechnologiesはQualcomm出身のエンジニアが設立した企業で、AI推論やネットワーク高速化を主力分野とする。

両社は、ADP620を中核に、Kenyi TechnologiesのDPU(データ処理ユニット)とArmベースのコンピューティング・チップレットを単一パッケージに収めたエッジサーバソリューションを共同開発する。協業範囲は、チップレットベースのプロセッサ設計からインターポーザー設計、パッケージ製造までに及ぶ。

開発するエッジサーバ向けDPUは、現在、無線アクセス網市場の約9割を占めるDRAN環境と、次世代のインテリジェント無線アクセス網であるAI-RAN市場を対象とする。高性能CPUチップレットと特化型DPUを組み合わせることで、汎用CPU中心の既存サーバと比べて電力効率と拡張性を高めるとともに、製造コストの低減にもつなげるとしている。

ADTechnologyは、チップレット間接続向けインターポーザー設計と先端パッケージ製造プロセス全般を主導する。設計サービス、知的財産(IP)、後工程(OSAT)を含むターンキー体制を通じて顧客の開発リスクを抑え、クラウドAIや機械学習などHPC需要の高い分野でサプライチェーンにおける存在感を高める方針だ。

パク・ジュンギュ代表は「全社を挙げて開発してきた『ADP620』が、グローバル市場で技術的価値を認められた初の事例だ」とコメントした。そのうえで、「単なるデザインハウスにとどまらず、アーキテクチャ設計の初期段階から最終製品の製造まで一貫して主導する『グローバルAIインフラ・アーキテクチャパートナー』として、北米をはじめ海外での戦略提携を拡大していく」と述べた。

Kenyi Technologiesのビンセント・ロンケ代表は「ADTechnology独自の2nm HPC CPUプラットフォームと先端パッケージングの専門性は、次世代半導体市場に挑むうえで理想的な組み合わせだ」と述べた。「両社の中核技術を結集し、急成長するグローバルのTelcoサーバおよびエッジコンピューティング市場をけん引する高性能チップレットソリューションを提示していく」としている。

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