ビットコイン(BTC)相場で、実現価格(Realized Price)を下回る局面が歴史的に買い場となりやすいとの見方が出ている。市場アナリストのトゥグチェはCryptoQuantの指標を基に、実現価格の5万4000ドル(約810万円)を割り込めば、分散買いを検討できる水準になると分析した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが3月31日に報じた。ビットコインは足元で軟調に推移しており、同メディアによると、現在は6万8000ドル(約1020万円)前後で取引されている。年初来の下落率は22.92%で、2025年10月以降の下落率は累計41%に達した。
相場の反発を期待する見方がある一方で、市場では下値のメドを見極めたいとの関心も強まっている。そうしたなかで注目されているのが、投資家の平均的な取得単価を示す実現価格だ。
トゥグチェは、この指標について、ビットコインが割高か割安かを判断する材料になると説明した。さらに、価格が実現価格を下回る場面は、市場の「降伏」(capitulation)を示すケースが多いと指摘。投資家心理が極度に悪化する局面は、長期投資家にとって買いの好機になりやすいとしている。
今回示された実現価格は約5万4000ドル(約810万円)。現在の水準からこの価格帯を下回るには、少なくとも約20%の追加下落が必要になる。
もっとも、実現価格割れがそのまま大底を意味するわけではない。過去のサイクルでは、ビットコインが実現価格を下回っていた期間は7日から301日まで幅があり、下抜け後に一段安となった例もあった。このため、一括で資金を投じるのではなく、段階的に買い下がる戦略が望ましいと助言している。
過去の事例では、2014〜2015年の弱気相場で、2015年1月初めにビットコインは314ドル(約4万7100円)まで下落し、実現価格の321ドルを下回った。その後、価格は176ドル(約2万6400円)まで下げている。
2018年も、11月に4465ドル(約66万9750円)で実現価格の4824ドルを割り込んだ後、12月には3236ドル(約48万5400円)まで下落した。
2022年11月には、ビットコインが2万924ドル(約313万8600円)で実現価格の2万1000ドルを下回った後、約1万5000ドル(約225万円)まで下げて底入れした。
焦点は2つある。第1に、実現価格とされる5万4000ドル(約810万円)前後が、今回も割安圏入りの目安として機能するかどうかだ。第2に、仮に同水準を割り込んだ場合でも、過去と同様に下回る期間が長引き、追加下落が続く可能性がある点だ。変動の大きい局面では、分散買いとリスク管理を徹底できるかが投資判断の鍵を握りそうだ。