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イーロン・マスク氏が掲げる「Terafab」構想の具体化に向け、TeslaとSpaceXが半導体関連人材の採用を広げている。マスク氏が打ち出した大規模な半導体製造構想を受け、両社の求人動向にも関心が集まっている。

米Business Insiderが26日(現地時間)に報じたところによると、Teslaは米カリフォルニア州とテキサス州で、リソグラフィ技術を持つモジュール・プロセスエンジニアを募集している。基本給は8万8000ドル(約1320万円)から24万ドル(約3600万円)。

応募には先端半導体開発で10年以上の経験が必要で、高い負荷のかかる勤務環境に対応できることも求められる。求人票には「24時間365日の製造運用支援」や「重大な生産問題への迅速対応」などの要件が記載されている。

Terafab部門では、先端ロジックチップの開発を担うプロセス統合エンジニアも採用している。この職種の基本給は8万8000ドルから33万8280ドル(約5074万円)に達する。

マスク氏はTerafabについて、ロジックチップとメモリチップの生産を単一の工場内で統合する構想を示している。半導体業界でも異例の取り組みとされ、広い報酬レンジにもTesla流の人材戦略が表れているとの見方がある。

Teslaはこのほか、オースティンでシリコンエンジニアも募集している。さらに、1億ドル(約150億円)超の設備投資プロジェクトを率いた経験を持つテクニカル・プログラムマネジャーも探している。半導体工場の設計から建設までを統括する役割だが、これらの職種については基本給を公表していない。

SpaceXも半導体人材の確保を急いでいる。同社は昨年、テキサス州バストロップで2億8000万ドル(約420億円)を投じ、半導体の研究開発(R&D)とパッケージング施設を拡張した。現在はシリコン分野で約60件の求人を出している。

採用した人材は、地上向けと宇宙向けの先端チップ開発に充てられる見通しだ。ただ、どの職種がTerafabと直接結び付くのかは明らかになっていない。

テキサス州バストロップのStarlink工場では、組立・パッケージングエンジニアの求人も出ている。ワシントン州とカリフォルニア州でも、宇宙用・地上用の特殊チップ開発人材を採用している。

バストロップの求人には、「典型的なSpaceXの手法として、Starlinkは集積回路のパッケージングと組み立てを自社の開発・生産体制に取り込み、垂直統合をさらに進めている」との説明がある。一方、給与水準は開示されていない。

TeslaとSpaceXが相次いで採用を拡大していることは、Terafabが構想段階を越え、実行フェーズに入りつつあることを示す材料と受け止められている。半導体の設計から製造までを自社で内製化する動きは、マスク氏の垂直統合戦略の延長線上にあるとの見方もある。

もっとも、世界最大級の半導体生産体制を新たに築くには、人材確保と生産能力の積み上げが欠かせない。Terafabの成否は構想の大きさそのものではなく、工場と組織を実際に立ち上げられる人材をどれだけ迅速に確保できるかに左右されそうだ。

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