ビットコイン(BTC)は、マクロショックや地政学リスクが意識される局面で、他の資産に先んじて下落しやすい。市場では、単なるリスク資産としての性格だけでなく、デリバティブ主導の市場構造そのものが下げを増幅しているとの見方が出ている。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoは18日(現地時間)、相場が不安定化した場面でビットコインが真っ先に売られやすい背景を取り上げた。
現在のビットコイン市場では、現物より無期限先物が価格形成を主導している。無期限先物は満期がなく、レバレッジ取引もしやすいため、短期筋のポジションが膨らみやすい。市場全体としては、上昇を見込むロングに傾きやすい構造が続いてきた。
焦点となるのが資金調達率(ファンディングレート)だ。これはロングとショートの偏りを調整するため、定期的に資金をやり取りする仕組みを指す。多くの期間でプラス圏にあり、ロング勢がコストを負担してでもポジションを維持してきたことを示している。
もっとも、この構造は下落局面で逆回転を起こしやすい。価格が下げ始めると、レバレッジをかけたロングの清算が連鎖し、追加の売り圧力を生む。そこにショートの積み増しが重なることで下落が加速し、相場の振れ幅が一段と大きくなりやすい。
加えて、ビットコインが24時間取引できる点も影響している。株式市場やコモディティ市場が閉まっている時間帯に、地政学的ショックやマクロ経済イベントが発生した場合、投資家は即座に売買できる資産としてビットコインを選びやすい。この局面では買いよりも、ショートによるリスクヘッジが優勢になりやすいという。
実際、市場のストレスが高まる場面では、資金調達率が急速にマイナスへ転じ、ショートポジションが短時間で積み上がるパターンが繰り返されている。これは、ビットコインが安全資産として買われるのではなく、リスク回避局面でのヘッジ手段として使われていることを示している。
こうした値動きは、「デジタルゴールド」という見方とは距離がある。金が危機時に資金の逃避先として買われやすいのに対し、ビットコインは流動性の高さとレバレッジ中心の市場構造から、売りやショートが集中しやすい資産として機能しやすい。
市場では、この構造が続く限り、ビットコインが短期間で金のような安全資産として定着するのは難しいとの見方が多い。レバレッジとデリバティブ主導の相場構造が維持される限り、マクロショック時に最も早く反応する資産としての位置付けが続く可能性が高い。