Samsung Electronicsは3月17日、米サンノゼで開催中の「GTC 2026」で、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが同社ブースを訪問したと発表した。会場では、HBM4コアダイ・ウェハーやGroqのLPU向け4nmウェハーへの署名に加え、次世代AIプラットフォームを支えるメモリやストレージ製品群を披露した。
同社によると、フアンCEOはHBM4コアダイ・ウェハーに「AMAZING HBM4」、Groq LPU向けファウンドリの4nmウェハーに「Groq Super FAST」と直筆で記した。会場では、ファン・サンジュン副社長(メモリ開発担当)、ハン・ジンマン社長(ファウンドリ事業部長)との記念撮影も行ったという。
これにより、Samsung ElectronicsがHBM4の供給とGroq LPU向け受託生産の両面でNVIDIAとの連携を進めていることが改めて印象づけられた。
会場では、同社がHBM4Eも初披露した。1c DRAMプロセスと自社ファウンドリの4nm技術をベースに、HBM4Eの実チップとコアダイ・ウェハーを展示した。HBM4Eは、ピン当たり16Gbps、帯域幅4.0TB/sを目標に開発している。
併せて、次世代パッケージ技術のハイブリッド銅ボンディング(HCB)も公開した。Samsung Electronicsによると、HCBは熱圧着ボンディング(TCB)に比べて熱抵抗を20%以上改善し、16段以上の高積層化を支援するという。
TCBが熱と圧力でチップを接合するのに対し、HCBは銅接合によってチップ同士を直接つなぐ方式だ。発熱を抑えながら積層性を高められる点が特徴で、同社はメモリ、ロジック設計、ファウンドリ、パッケージングを一体で手がけるIDMとしての総合力をHBM4E開発に生かす方針を示した。
Groqは、超低遅延のトークン生成に特化したプロセッサを開発するLPU設計企業。NVIDIAは今回のGTCで、Groq LPUとGPUラックを組み合わせた「LPXラック」を発表し、2026年下期に投入する計画を示している。
Vera Rubin向けにメモリ・ストレージ製品群を展示
Samsung Electronicsは今回のGTCで、NVIDIAの次世代AIプラットフォーム「Vera Rubin」向けのメモリ・ストレージ製品群も前面に打ち出した。同社は、Vera Rubinプラットフォームで使われるメモリとストレージを一通り供給できるのは世界で自社のみだと強調した。
NVIDIAとの協業内容を示す「NVIDIA Gallery」ゾーンでは、Rubin GPU向けHBM4、Vera CPU向けSOCAMM2、ストレージ製品のPM1763をVera Rubinプラットフォームとともに展示した。SOCAMM2はLPDDRベースのサーバ向けメモリモジュールで、同社は業界で初めて量産出荷を始めたとしている。
PCIe Gen6ベースのサーバ向けSSD「PM1763」は、Vera Rubinのメインストレージとして位置付けられる。ブースでは、NVIDIAのSCADAワークロードを用いたデモを通じて動作性能を示した。Samsung Electronicsは、AI推論性能と電力効率の向上を目的に新たに導入されたCMXプラットフォーム向けには、PCIe Gen5ベースの「PM1753」を供給する計画だ。
このほか、グラフィックスメモリのGDDR7、モバイルDRAMのLPDDR6、サーバ向けSSDのPM9E1なども展示した。AIデータセンターからオンデバイスAI、フィジカルAIまで、幅広いAIインフラをカバーするメモリポートフォリオをアピールした。