Otec Carrierは、自社開発のヒートポンプ「EHS(Eco Heatpump Solution)」を軸に、2026年は農業分野や建築・公共施設向けの展開を拡大する。あわせて、DLC(Direct Liquid Cooling)ベースのデータセンター冷却ソリューションの強化も進める方針だ。
EHSは、冷暖房、給湯、温湿度制御を一体化した高効率ヒートポンプシステム。投入エネルギーに対して3倍超の効率を示す成績係数(COP)を実現し、運用コストの削減と炭素排出の抑制に寄与するとしている。作物の特性に応じた精密な生育環境の制御が求められる農業分野にも適用できるという。
同社は2025年、全羅北道扶安のヨーロピアンレタス栽培スマートファームにEHSを導入した。2026年にはイチゴ農場など、さまざまなスマートファームへの展開を予定している。
農業分野に加え、2026年は大学や高齢者施設など、教育・福祉分野での導入拡大も見込む。
一方で、Otec Carrierはデータセンター向け冷却事業の拡大にも乗り出す。グローバルキャリアとの技術協力を通じ、CDU(Coolant Distribution Unit)を中核に据えた統合冷却ソリューションを構築する。CDUは、サーバー向けチップで発生する熱を液体冷却媒体で回収し、循環・分配する装置だ。
同社は、チラープラントからサーバーラックまでをつなぐ冷却システムを整備し、高発熱・高密度化が進むAIサーバー環境で安定した熱管理を支援するとしている。
製品群では、空冷式・水冷式チラー、CRAH、CRAC、FWU(Fan Wall Unit)といった既存の空冷ソリューションに加え、コールドプレート方式のDLCや背面ドア熱交換器(RDHx)など液冷技術も取りそろえる。データセンターの設置環境や導入段階に応じて、最適な冷却方式を提案する計画だ。
Otec Carrierの関係者は、「政府のヒートポンプ普及政策と、データセンター冷却のパラダイム転換は、産業界と社会全体のエネルギー転換を加速させる契機になる」としたうえで、「ヒートポンプとデータセンター冷却の両分野で、政策の方向性と技術競争力の双方に対応する統合エネルギーソリューションを提供し、設計から運用まで担う中核パートナーとしての地位を確立したい」と述べた。