写真左から、キム・ジテ教授(KAIST)、シーチー・フー博士(筆頭著者、人工知能基盤・知能設計製造統合研究団、KAIST・浦項工科大学)、ノ・ジュンソク教授(浦項工科大学)=KAIST提供

KAISTは1月6日、3Dプリントで垂直型ナノレーザーを作製できる超微細3Dプリント技術を開発したと発表した。機械工学科のキム・ジテ教授の研究チームが、浦項工科大学(POSTECH)のノ・ジュンソク教授の研究チームと共同で取り組んだ。

垂直型ナノレーザーは、超高密度光集積回路の中核デバイスとされる。一方、従来のリソグラフィ工程は製造プロセスが複雑でコスト負担が大きく、デバイスの形状や配置の自由度にも制約があった。

また、既存のレーザーの多くは基板上に水平配置する構造のため、占有面積が大きい。光が下方向に漏れ、効率が低下しやすい点も課題だった。

研究チームは、次世代半導体材料として注目されるペロブスカイトを垂直方向に積み上げる3Dプリント方式を開発した。電圧でアトリットル(10^-18リットル)級のインク滴を精密に制御する超微細電気流体3Dプリント技術を用い、複雑な工程を経ずに狙った位置へナノ構造体を垂直に直接形成した。

形成したナノ構造体は、髪の毛よりはるかに細い柱状。さらに、印刷工程に気相結晶化制御技術を組み合わせることで、結晶がほぼ単一方向に配向した高品質な構造を実現した。ペロブスカイトのナノ構造体表面も極めて滑らかに仕上がり、レーザー効率の向上につながったとしている。

この技術により、研究チームは光損失が小さく安定動作する高効率の垂直型ナノレーザーを実現した。ナノ構造体の高さを調整することで、レーザーの発光色を精密に制御できることも確認した。

さらに、肉眼では見えず、特殊装置でのみ確認できるレーザーのセキュリティパターンも作製した。偽造防止技術としての商用化可能性も示したとしている。

キム・ジテ教授は「複雑な工程なしに、光で計算する半導体をチップ上へ直接かつ高密度に実装できるようになる」とした上で、「超高速光コンピューティングと次世代セキュリティ技術の商用化を前倒しできる」とコメントした。

研究成果は、機械工学科のシーチー・フー博士を筆頭著者として、ナノ科学分野の国際学術誌「ACS Nano」の12月6日付オンライン版に掲載された。研究は、科学技術情報通信部の優秀新進研究、中堅研究者支援事業、InnoCOREの人工知能基盤・知能設計製造統合研究団の支援を受けて実施した。

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