Samsung Displayは1日、V-ストライプのピクセル構造を採用した34型360HzのQD-OLEDパネルの量産を開始し、ASUS、MSI、GIGABYTEなど世界のモニターメーカー7社に供給していると発表した。
V-ストライプは、赤・緑・青のサブピクセルを縦方向に並べた新しい画素構造。従来のQD-OLEDで採用してきた三角形配置とは異なる。
同社は量子ドット素子に最適化したストライプ型の画素構造を独自に開発し、これをV-ストライプと名付けた。文字の輪郭をより鮮明に表示できるため、文書作成やコーディング、コンテンツ制作など、文字の見やすさが重視される用途に適するとしている。
新製品は21:9のウルトラワイド表示と360Hzの高リフレッシュレートに対応する。最大輝度は1300ニトで、スポーツゲームやレーシングゲームなど、スピード感と没入感が重視される用途を想定する。
一般に21:9のウルトラワイドパネルは、16:9に比べて横方向の画素数が多く、データ処理負荷も大きい。消費電力や発熱の面で駆動負荷が高く、画面全体で信号タイミングをそろえにくいため、高リフレッシュレート化の難度が高いとされる。
Samsung Displayの関係者は、「新たな画素構造で高リフレッシュレート製品を量産するうえで、最大の技術的課題は有機材料の寿命低下、発熱、輝度低下だった」と説明した。
同社によると、QD-OLEDは前面発光方式を採用しており、輝度面で優位性がある。有機材料の効率向上と設計の最適化を進めたことで、V-ストライプの画素構造、ウルトラワイド画面、高リフレッシュレート、高輝度という4つの要件を満たすモニター用パネルの量産を実現したという。
V-ストライプ採用のQD-OLEDを搭載したモニターは、6日に米ラスベガスで開幕するCES 2026で披露される。ASUSとMSIは、同パネルを採用した新型モニターを同展示会で初公開する予定だ。
Samsung Display大型事業部の戦略マーケティングチーム長のチョン・ヨンウク氏は、「ゲーミングなどのハイエンドモニター市場は、画質に対する消費者の期待値が高く、最先端ディスプレイ技術の競争が最も激しい市場の1つだ」としたうえで、「QD-OLEDはこの市場で圧倒的な支持を得ている。今後も革新的な技術を通じて市場でのリーダーシップを維持していく」と述べた。