LG Electronicsは3月1日、全羅北道完州郡で計画されているAIデータセンター事業に参画し、データセンター向け空調ソリューションを供給すると発表した。超大型チラーをはじめ、CRAHやCDUなどを納入するほか、設計やBMS構築・運用、MRO分野にも関与する。
同社は同日、全羅北道完州郡、TechnoGreen、KEPCO KDNと「完州データセンター構築事業」の推進に向けた業務協約(MOU)を締結した。
同事業では、2029年までに総額2800億ウォンを投じ、20MW級のAIデータセンターを整備する。計画は、気候エネルギー環境部の電力系統影響評価で最終審議を通過した。
LG Electronicsが供給するのは、AIデータセンターで発生する大量の熱を効率的に処理する超大型チラーのほか、データセンター内の温度・湿度を管理するCRAH(Computer Room Air Handler)、液冷向けのCDU(Coolant Distribution Unit、冷却水分配装置)など。
各社の役割分担も明らかにした。TechnoGreenはデータセンターの建設と運営を担い、完州郡は許認可など事業関連の行政支援を提供する。KEPCO KDNは安定した電力供給と運用体制の構築を担当する。
LG Electronicsは機器供給にとどまらず、AIデータセンター向けHVAC製品の生産・開発・供給に加え、冷却ソリューションの選定や配置設計、BMS(Building Management Solution)の構築・運用、保守・修理・運営管理(MRO)まで事業領域を広げ、関連事業機会の拡大を図る考えだ。
同社は、HVAC事業の競争力の源泉として中核部品の内製技術を挙げる。コンプレッサー、モーター、ファンモーター、ドライブなど高性能・高効率の主要部品を自社で開発・生産しているほか、熱交換器、インバーター、ヒートポンプといった中核技術の高度化に向けた研究開発投資も継続しているという。
LG Electronicsによると、米国を含む主要市場でAIデータセンター関連の受注は拡大しており、2025年のデータセンター向けチラー受注額は前年の3倍に拡大した。
LG Electronics ES事業本部長のイ・ジェソン社長は「安全性と効率性を強みとする当社のHVAC技術と競争力を基盤に、AIデータセンター関連の事業機会を継続的に拡大していく」とコメントした。