ドナルド・トランプ米大統領がNVIDIAの高性能AIチップ「H200」の対中輸出を容認する方向で検討していることに対し、米政界の対中強硬派が反発を強めている。CNBCが22日(現地時間)に報じた。
共和党内でも反対論が広がるなか、米下院外交委員会はAIチップ輸出に対する議会の監督を強化する法案の推進に乗り出した。
共和党のブライアン・マスト下院議員は、AIチップ輸出を議会承認の対象とする法案を提出した。国家安全保障上の理由から、対中輸出には厳格な規制が必要だと主張している。トランプ政権によるH200の対中輸出容認を巡って論争が広がるなか、法案が成立すれば、既存の輸出許可にも影響が及ぶ可能性がある。
AIチップの輸出規制を巡る対立は、トランプ政権内でも見解の違いを浮き彫りにしている。ホワイトハウスのAI・暗号資産政策責任者デービッド・サックス氏は、議会の介入が大統領権限を弱めかねないとして反対した。一方、超党派の議員らは、対中輸出が中国の軍事力強化につながる恐れがあると警戒している。
トランプ大統領はH200の対中輸出を認める条件として、売上高の25%を米国が得る枠組みを提示した。これに対し民主党は、対中戦略の一貫性を欠く対応だと批判している。上院銀行委員会のエリザベス・ウォーレン議員も、中国が当該チップを軍事や監視に利用する可能性があるとして、反対姿勢を鮮明にした。
一方で、トランプ大統領の政策変更にもかかわらず、中国当局はNVIDIA製チップの持ち込みを引き続き遮断している。
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