中国のAI企業Moonshot AIが、新たな旗艦大規模言語モデル(LLM)「Kimi K3.1 Pro」を公開した。7月に投入した「Kimi K3」を事後学習で改良したモデルで、3Dモデリングや金融分析関連のベンチマークで高い性能を示した。米SiliconANGLEが23日(現地時間)に報じた。
一部の評価項目では、Anthropicの「Claude Opus 5.5」やOpenAIの「GPT-6 Astra」を上回る結果も出たという。
Kimi K3.1 Proは、Kimi K3をベースに事後学習で性能を引き上げたモデルだ。Kimi K3は3兆規模のパラメータを持ち、896個の小規模ニューラルネットワークで構成される。入力された質問ごとにこのうち16個を選んで処理する仕組みで、全ネットワークを稼働させる必要がなく、運用コストを抑えられるとしている。
Moonshot AIは今回の事後学習で、従来を大きく上回る計算資源を投じた。学習スタックには自動品質検査機能を組み込み、インフラ効率も高めたという。
同社は、Kimi K3.1 Proの強みとして3Dモデリング関連の性能を挙げる。3Dモデルのコーディングベンチマーク「BenchCAD」では92.7%を記録し、AstraとOpus 5.5に近い水準を示した。
コーディングベンチマーク「TerminalBench 4.0」では65.7%だった。Astraを7ポイント超上回り、Opus 5.5をわずかに下回る水準という。金融分析能力を測る「OfficeQA Pro v2」では、AstraとOpus 5.5の両モデルを上回った。
一方、サイバーセキュリティ関連のベンチマークでは、AstraとOpus 5.5を大きく下回った。Moonshot AIは、安全上のリスクを考慮して、学習データからサイバーセキュリティ関連情報を意図的に除外したためだと説明している。次期モデルでは脆弱性分析機能を強化する計画だ。
Kimi K3.1 Proは、Moonshot AIの有料クラウドサービスを通じてすでに利用できる。同社は11月4日までに、モデルの重みをオープンソースとして公開する予定だ。