Amazonは電子書籍リーダー「Kindle」シリーズを全面刷新した。基本モデルから「Kindle Paperwhite」「Kindle Colorsoft」、キッズ向けモデルまでデザインを共通化し、薄型・軽量化を進めた。周辺機器もあわせて拡充し、年末商戦を前にKindle製品群の立て直しを図る。
今回の刷新では、Kindle全モデルで画面とベゼルの段差をなくしたフラットフロントデザインを採用した。画面や照明、タッチ関連部品の積層構造を見直し、本体の薄型化と軽量化を実現。電源ボタンの位置も本体右上に変更した。
電源ボタンの移設は、片手で持った際の誤操作を減らす狙いがある。反射を抑えたディスプレイや、明るさを調整できるフロントライトは従来通り備える。
基本モデルの「Kindle 16GB」は6型モノクロ画面を搭載する。前世代より薄く軽くなり、Amazonによると書籍の表示速度は約30%向上した。ストレージは16GB、バッテリー駆動時間は最大6週間。カラーはウベ・パープルとグラファイトの2色で、価格は2万9980円。日本では10月1日から販売・出荷を始めた。
「Kindle 32GB」は6型画面を備え、ストレージ容量を16GBモデルの2倍に増やした。背面にはマット仕上げのアルミニウムを採用し、使用するアルミニウムの80%を再生材で構成した。バッテリー駆動時間は最大6週間。カラーはアルパイン・スカイブルーとシーグラス・グリーンの2色で、価格は3万3980円。
上位モデルのKindle Paperwhiteは、防水性能と長時間駆動を前面に打ち出す。IPX8等級の防水に対応し、最大12週間の利用が可能。酸化物薄膜トランジスタを採用し、Paperwhiteシリーズで最も高いコントラスト比を実現したとしている。
通常モデルのKindle Paperwhiteは16GBストレージを搭載し、カラーはグラファイト、価格は3万9980円。Kindle Paperwhite Signature Editionは32GBストレージとアルミニウム背面を採用し、明るさの自動調整、ダブルタップによるページ送り、ドック充電に対応する。両モデルとも10月1日から予約を受け付けており、11月11日に出荷を開始する。
カラー表示に対応する「Kindle Colorsoft」も刷新した。7型カラー画面を搭載し、書籍の表紙や挿絵、カラーマンガなどをカラーで表示できる。ハイライト機能では5色を使い分けられる。
Amazonは新しいColorsoftについて、LEDと光拡散部品の改良により、色再現や明るさ、照明の均一性を高めたと説明する。画面内の光学コーティングや駆動方式も最適化し、鮮明さや動作速度、コントラスト比を改善した。バッテリー駆動時間は最大8週間。
Kindle Colorsoftの通常モデルは16GBストレージ、カラーはグラファイトで、価格は5万1980円。Signature Editionは32GBストレージとアルミニウム筐体を採用し、明るさの自動調整、ダブルタップによるページ送り、ドック充電に対応する。カラーはグラファイトとピグの2色で、価格は5万6980円。両モデルとも10月1日から予約を開始し、11月11日に出荷する。
キッズ向け製品も拡充する。「Amazon Kids Kindle」は6型モノクロ画面、「Amazon Kids Kindle Colorsoft」は7型カラー画面を採用。いずれも16GBストレージと専用保護カバーが付属し、2000冊以上の児童書や学習マンガを利用できる「Amazon Kids+」の1年利用権を同梱する。保護者は専用ダッシュボードで子どもの読書時間や進捗を確認できる。なお、Amazon Kids+は1年間の利用期間終了後、自動的に有料更新となる。
周辺機器もあわせて投入する。新たにBluetooth接続のページめくりリモコン「Kindle Click」を発売する。端末に触れずにページの送り・戻しができ、今回発表した新製品に加え、2024年以降に発売したKindleでも利用できる。価格は5180円で、10月1日から予約を受け付けており、11月中旬に出荷する予定だ。
2026年モデルのKindle Paperwhite Signature EditionとKindle Colorsoft Signature Edition向けには、専用カバーも用意する。物理式のページめくりボタンを備え、植物由来レザー素材を採用。マグネット装着と接点端子接続に対応する。価格は1万1980円で、ページめくりリモコンと専用カバーはいずれも別売りとなる。
今回の刷新は、個別モデルの改良にとどまらず、Kindleシリーズ全体のデザインと操作性を一体で見直した点が特徴だ。基本モデルでは薄型・軽量化と表示速度の向上、Paperwhiteでは防水と長時間駆動、Colorsoftではカラーコンテンツ対応、キッズモデルでは子どもの読書環境の強化をそれぞれ訴求する。
Amazonは基本モデルを先行して販売する一方、PaperwhiteやColorsoftなど上位モデルは11月に出荷を始める。モノクロの電子書籍リーダーからカラー対応モデル、キッズ向け製品、周辺機器まで、Kindleエコシステム全体を改めて整備した形だ。